アサヒビールの新型缶
FujiSankei Business i(3/29)のニュースから、
アサヒビールが新しい飲口の缶容器を開発アサヒビールのニュースリリース(2004/03/26)は、こちら。
飲みやすく注ぎやすいビール缶登場。アサヒビールは、早稲田大学理工学部の棟近(むねちか)雅彦教授の研究グループと共同で、新しい飲み口の缶ビール容器「うまくち缶」を開発した。人間の商品に対する感性と商品の物理的な特性を踏まえ、工学的な商品設計を行う「感性工学」を取り入れた。飲み口の縦横の長さを変えて用意した缶の中から、モニター調査を経て選び出して採用した。同社は容器開発によって消費者の満足度を高めるため、2001年から「感性工学」の第一人者で、品質管理などを研究する棟近教授と、容器や外装に関して共同研究を進めてきた。4月から利用を開始することになった「うまくち缶」は、飲みやすさ、注ぎやすさに関して消費者が持っている感性イメージを、流入感やフィット感などから14項目に定義・分類。次に、容器の物理的な特性を、注ぐときの音、飲み口の面積など13項目をあげて、感性イメージと物理的特性の相関関係を研究して開発した。
最終的に採用された缶は、従来品よりも飲み口が幅広く正円状になっている点が特徴。注ぎ出し流量が従来品より2割程度多く、飲み心地もいいという。
新しい缶は、北海道工場(札幌市白石区)で製造する「アサヒスーパードライ」の500ミリリットル缶と350ミリリットル缶で4月下旬から販売。5月には北海道工場で製造する発泡酒、6月以降は東日本の3工場でも採用し、順次全国の工場に広げていく。
それにしても、「感性工学」って何だろう? この記事にある、早稲田大学の棟近研究室のホームページに行くと、卒論や修論が見られるようだ。日本感性工学会という学会もあるし、感性工学科を設置している大学もあるようだ。信州大学と広島国際大学(名前は少し違うが)。
それにしても、「感性」を定量的に扱いたいという要求はわかるけど、信州大学のカリキュラムを見ても、人文系、理数系の両方にわたる、相当に幅広い学際的な知識をを要求されるし、なかなか学問として成立させるのは難しそうな感じだ。入力側も出力側も数値化するのが難しい情報を扱うことになりそうだし、下手すりゃ単なるアンケート集計処理で終わる恐れもありそうだ。
今回のアサヒビールの飲み口についても、その成果が誰にでもはっきりとわかるものでもないだろうし、アサヒビールとしても、缶の設計を変えてまで追求するべきものなのかどうか、迷っただろうなあ。
とりあえず、従来型と新型の缶を手に入れて比較してみるか。まあ、二重盲検するまでもなく、少なくとも僕の場合には、違いがわからないだろうな。関東地方で売り出すのはいつからだろう?今のうちに旧型の缶を買い置きしておかなくてはいけないな。 (ということは、新旧の比較をしようとしても、製造年月日や保存期間が異なってしまうわけか。。)
#この話は知っていると、宴会のネタにはなりそうだ。。
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