ペットのクローンビジネス
NIKKEI NET(4/11)のニュース。
米社、ペットの猫のクローン作りを初の商業化この話は以前にもネコのクローニング等で話題になった会社に関するもののようだ。WIRED NEWSで探してみると、2000/2/28の最愛のペットをクローン再生、2003/1/21のクローン猫、外見も性格もオリジナルとは「別の猫」というニュースが見つかった。ふむ、クローンといっても、見た目も性格も一緒にはならないってのも、まあそんなものなのかもしれない。ちなみに、三毛猫のようなケースでは、からだの模様は遺伝的な要素と共にランダムな過程が関わって決まるものらしい。
【サンフランシスコ=西山彰彦】愛猫のクローンつくります――。米国でペットの猫のクローンづくりを請け負うビジネスが始まり、今年11月にも商業化初のクローン猫が誕生する予定となった。米バイオベンチャーのジェネティック・セイビングズ・アンド・クローン社のルー・ホーソン最高経営責任者(CEO)が明らかにした。
同社は2002年2月、テキサスA&M大学と共同で世界初のクローン猫を生ませるのに成功したと発表。この技術をもとに一般のペット用猫のクローンづくりに乗り出した。年内に9匹のクローン猫をつくる計画で、うち5匹は米国や英国の愛猫家から1匹5万ドルの料金でクローンづくりを請け負ったという。9月ごろに飼い猫の体細胞の核を別の雌猫の卵子に移植して胎内に入れ、11月か12月ごろにクローンが誕生する予定という。 (16:02)
さて、問題の Genetic Savings and Clone,Inc. のサイトに行ってみると、今回の猫のクローンキャンペーンについての募集が載っている。The First Nine Lives Extravaganzaがそれ。今年は9匹だけに限定。来年は数を増やすと共に、犬のクローニングも開始するとある。
あの、クローン人間を作った!という怪しいニュースで有名になったクローンエイド社でもペットのクローニング商売(CLONAPET)を開始する予定のようだ。(ホームページ見ると、いかにも怪しい会社だな。)
さて、アメリカではペット動物のクローニングを禁止する法律はないようだけど、どう考えるべきなんだろう? 今のところ、倫理面を含めて感情的な問題はあるだろうけど、このビジネスを禁止はできないようだ。いずれ日本でも始まるだろうか? まあ、ヒトクローンの倫理問題さえも決着がついてないのに、ペットのことまで考えてられないってこともありそうだし。
この辺の倫理面については、ちょっと古いけど、第5回科学技術会議生命倫理委員会クローン小委員会議事録が見つかった。(長文なので、"ペット"でページ内検索するとよい。) これを見ると、動物のクローンといっても、「希少動物」「実験動物」「家畜」「ペット」というのは分けて考えるべきということのようだ。確かに、ペットは家族の一員という感覚を考慮すると、ヒトクローンを禁止する動きとの整合性も考えるべきということになる。結局は人が決めるルールだから、人間の都合の良いものになるわけだろうけど、むずかしい。。
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ネコのクローンビジネスのニュースから2年半。今日(2006/10/13)の asahi.com にhttp://www.asahi.com/science/news/TKY200610130260.html">クローン猫売れず、廃業へ 米企業「毛の模様が違う」という記事が載った。
ということで、この2年で2匹しか販売できなかったということになる。まあ、単に値段が高すぎるのが原因という気もするけど。。投稿: tf2 | 2006/10/13 19:41