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2004/04/19

温暖化対策税そろそろ出番か?

環境省のサイトの新着情報から。中央環境審議会・総合政策・地球環境合同部会施策総合企画小委員会 第5回議事次第・資料 という長いタイトル。

地球温暖化防止のための二酸化炭素排出削減に関して、温暖化対策税制のあり方の議論を行った際に関係団体が提示した資料が掲載されている。温暖化対策税は、一般的には環境税と呼ばれ、もっと直接的には炭素税といわれているものと同義。

今回の会議の議事録はいずれ出てくるのだろうけど、関連する会議の資料や議事録は、こちらのページにまとめられている。もう2年半も議論が続いているようだ。少しだけ見てみたが、結構充実した資料集となっている。

温室効果ガスの排出削減については、京都議定書と呼ばれている以上、アメリカが離脱しようが、いつ発効するか不明であろうが、日本は自らに課した目標を達成できないと、相当に格好悪いことになるのは目に見えている。(色んな事情があるにせよ、ヨーロッパは目標達成しそうだし。)

各分野毎の省エネルギー推進については、同じく環境省の地球温暖化対策技術検討会の 平成16年第1回資料 によると、それぞれの分野の現状分析と目指すべき方向性について検討されている。しかしながら、定量的な目標は明確ではないし、それぞれの部門が対策を進めた結果として、日本全体としてどうなるのか? についても言及されていないようだ。

既に現状は、当初の環境省の目論見とは大きく変わってしまっており、MSN-Mainichi INTERACTIVE(4/16)の記事によると、

温室効果ガス:2010年で最大4.6%増加 環境省試算
 環境省は2010年の温室効果ガスの排出量を90年比で最大4.6%増加と試算し、16日の中央環境審議会地球環境部会に報告した。京都議定書では温室効果ガスの排出量を08~12年に90年比で6%削減を目標としており、このままでは達成は厳しい見通しとなった。

 試算は、日本エネルギー経済研究所と日本経団連の自主行動計画による生産予測に基づき2通り出した。その結果、温室効果ガスの10年の排出量は12億8586万~9173万トンになると予測。基準年の90年の12億3532万トンに比べ4.1~4.6%増える見通しとなった。

 温室効果ガスの増加は、エネルギー消費によって発生する二酸化炭素(CO2)の増加が原因だ。各部門の増減は、事務所やコンビニエンスストアなどの「業務部門」が28.3%増▽「家庭部門」21.2%増▽「運輸部門」19.2%増▽工場などの「産業部門」3.1~4.4%減(いずれも90年比)--としている。

 02年決定の政府の地球温暖化対策推進大綱は、京都議定書の目標達成のため原発の増設、新エネルギーへの転換、各部門での省エネ対策の強化、代替フロンの抑制などを掲げた。試算はこうした対策が実行された場合を想定した。今後、経済産業省や国土交通省など関係省庁が出す推計データに基づいて精度を高め、京都議定書の目標達成に必要な追加対策を講じる。

という具合で、どう見たって自主的な取り組みだけでは到底達成不可能な状況になっている。

となれば、やはり規制的な措置を持ち込むしかないのではなかろうか? 環境税の効果を経済学的に理解するには、4/13 に紹介した Webラーニングプラザの講座がよさそうだ。(分野別教材/環境/環境概論-環境と調和した化学コース/「環境問題の解決と環境税の機能」)

環境税関係のリンク集としては、例えば広島大学地球資源論研究室の 環境税関連リンク集 がある。

冒頭に紹介した環境省のページには、炭素税導入推進側として炭素税研究会(JACSESホームページ)、反対派として日本物流団体連合会の資料が載っている。

推進派の主張は、かなりきめ細かなケーススタディや様々な分野に対するアセスメントがなされており、反対派の意見に対してもひとつひとつ議論していく姿勢が見えるのに対し、反対派の主張はやや定性的であり、更には自分たちの不利益を語るだけで全体像を語ることができていないきらいがある点で、この二つを見ると推進派の勝ちに見える。とは言え、環境税を導入するにしても、影響する範囲が極めて広いので、その具体的な中身や実施方法等、なかなか難しい問題が山積してそうだ。最後は政治判断だろうけど。。

しかし環境税問題は、こんなに長い期間議論してきている割には、あまりにも表舞台に出てきていない。消費税や年金問題も大事だけど、地球の問題、国際問題としての温室効果ガス問題をもっと議論してもいいのではないだろうか? (環境省の力が弱いんだろうなぁ?)

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