超リアルなプラネタリウム
ITmediaニュース(4/21) 恒星500万個の新プラネ「メガスター」、日本科学未来館に登場という記事。
日本科学未来館(東京都江東区)と、プラネタリウム「メガスター」の開発者・大平貴之氏は4月21日、約500万個と世界最多の恒星を映し出せるプラネタリウム「MEGASTAR-II cosmos」を共同開発したと発表した。7月11日から同館内の全天周映像シアター「ドームシアターガイア」で公開、常設上映する。500万個がどの程度すごいのか、よくわからないけど、世界最高でギネスブック申請中とのこと。調べてみると、このメガスターというプラネタリウムは知る人は皆知っていると言う(?)有名なものらしい。それにしても、この世界一のプラネタリウムを開発したのが大平さんという一個人だというのがすごい。日本科学未来館のニュースリリースには、スペック等が載っている。
大平さんのホームページスーパーリアル・プラネタリウムを読むと、このプラネタリウムのすごさと共に、この人のすごさが伝わってくる。
大平さんの記事は、日経BPエキスパートの大平さんのインタビューや NIYONIYOのインタビューで読むことができるが、確かにマスコミが取り上げたくなる話だ。
さて、このメガスターのすごい所は、星の数そのものよりも、何と言っても星空のリアルさにあるようだ。通常のプラネタリウムは肉眼で見える限界の6等級あるいは7等級の星までを映し出す。天の川は一つ一つの星を再現するのでなく、光のもやもやを映すことでそれらしく見せているのだそうだ。
しかし新しいメガスターは何と12等級までの星を映し出す。天の川も肉眼では見えない星を一つひとつ正確に再現している。だから星の数が数百万個になってしまう。
ところが肉眼でメガスターが映し出すプラネタリウムを見ても、やっぱり6等級程度の星までしか見えないらしい。(もし全部が見えたら夜空がほとんど真っ白になってしまうだろう。) 目には見えないけど、実際には存在する星を正確に投影することで、星空の「奥行き」が再現され、天の川も本当にリアルに見えるんだとか。なるほどねぇ。(でも大平さんのサイトでこの原理をCDオーディオのサンプリング周波数に例えていたけど、これは少し違うと思うんだけど?)
結果として、従来のプラネタリウムとは全然次元の違うリアリティを持つ世界のようだ。目が慣れてくると、徐々に見えてくる星が増えてきたり、双眼鏡を使うとより多くの星が見えるというから、本当にリアルなんだろうなあ。
今では手の込んだCGで何でもリアルに再現できそうだけど、この世界ではまだまだ機械的なプラネタリウムにはかなわないような気がする。(実際デジタルプラネタリウムというのもあるようだ。)
おまけに、このメガスターは軽量でコンパクト。簡単に移動できるので、全国あちこちで移動公演をしているらしい。考えてみると、もう何十年もプラネタリウムを見ていないけど、これは是非一度見に行かなくてはという気にさせてくれる。
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