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2004/04/22

かぐや姫マウス

単為生殖という言葉が今日の新聞各紙に載った。最近はクローンの話は結構ポピュラーになったけど、単為生殖って何だ?状態なので、ちょっと新聞を読んでもなかなか理解が難しい。ということで、今日は消化不良気味なので情報の羅列で終わってしまいそう。

NIKKEI NET 卵子だけでマウス誕生・東京農大など
MSN-Mainichi INTERACTIVE 卵子だけでマウス誕生 東農大、ほ乳類で世界初
asahi.com マウス妊娠にオス不要? 卵子2つでメス誕生 東京農大
YOMIURI ON-LINE 卵子だけでのマウス誕生に成功…東農大チーム

各紙の説明はそれぞれ少しずつ切り口が違うので、全部読んでようやく全体像が見えてくる。でも、英語のニュースの方が、やっぱり詳しいんだな。例えば National Geographic News 。日本語では「刷り込み」というのが "inprinting" なんだろうな。大人のマウスの卵子からではうまくいかないこと、及びその理由、遺伝子操作をするというよりも化学的な処理を施すらしいこと、それやこれやでそのまま人間に適用するのは到底無理らしいことなどがわかる。

この記事のマウスの写真、何だかよくわからなかったけど、よく見ると竹の中に入っているのね、ふーむ、かぐや姫だからか。。外人にはさっぱりわからないだろうな。

Natureの論文の概要はこちら。Nature Science Updateの 記事 も参考になる。

個体の発生の詳細については、生命科学Cの個体の発生と分化Ⅰあたりから勉強すると良いのかな? ちょっと専門的だけど、絵も多くて眺めているだけで楽しいかも。 (マウスの単為生殖実験については何となくわかったけど、細かな点では疑問でいっぱい状態だし、このページあたりをベースにもっと基礎からの勉強が必要だなこれは。。)

*読売の説明の中で、「アリやミツバチは単為発生でオス」って書いてるけど、単為生殖ってメスしかできないんじゃないの? と思って ゲノムインプリンティングとは?を探してきて読んでみると、ふーんそうなの、という感じだけど、ややこしい例を持ってきたもんだ。

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コメント

単為発生を受精なしの発生と定義すると、膜翅目(アリ・ハチ)のオスは単為発生でよいかと思います。(単為【生殖】したのはお母さんハチで、単為【発生】したのは息子ハチになるのかな?) それより、今回のかぐや姫マウスが果たして単為発生なのかどうかってのが疑問です。かぐや姫マウスは遺伝的に2匹の親を持つわけで、単為発生といってよいのかどうか。オスなしの発生を単為発生と定義すれば確かに単為発生になるんでしょうが、親が2匹いて単為発生とは何か違うような気もします。

投稿: NATROM | 2004/04/23 09:36

NATROMさん、コメントありがとうございます。

アリやハチの性決定の仕組みは、哺乳類とは異なるということを正しく理解していなかったみたいで、改めて勉強です。何故か、原子力百科事典のページでそれらしい解説をみつけました。
http://mext-atm.jst.go.jp/atomica/08030104_1.html">http://mext-atm.jst.go.jp/atomica/08030104_1.html

確かに、今回のかぐや姫マウスは2匹のメスの子どもですよね。自然界には、このように複数のメスの遺伝子を共有する形で子どもが生まれるような例はないのでしょうか? (というか、対象となる生物が異なると、オスメスの意味合いも変わってきそうですけど。。)

投稿: tf2 | 2004/04/23 12:30

Nature 月間ダイジェストに、この論文に関連する記事の日本文が載ったので、http://www.natureasia.com/japan/digest/0406-1.php">リンク。

投稿: tf2 | 2004/06/04 20:40

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