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2004/07/01

「新書マップ」を使ってみた

asahi.com(6/27)に載った記事、新書・選書をネットで検索 7千冊を千のテーマに分類

 あるテーマに関連した新書・選書をすぐに探せるネット上の検索システム「新書マップ」が完成し、30日から無料公開される。書名や著者名が分からなくても、「連想検索」によって狙いの本を絞り込むことができる。

 「新書マップ」は、国立情報学研究所の高野明彦教授らが作った。検索の際、キーワードと書名などが一致しなくても、その言葉と関連する言葉や内容を含む本を拾い出す「連想検索」法を使った実験として、新書・選書をデータベース化した。主要出版社の近刊を中心にした約7千冊を、研究者、編集者ら20人が協力して、約千のテーマに分類、登録した。 (後略)

ということで、興味があったので様子を見てみた。

さて、この 新書マップ というサイト、なかなかデザインやインターフェースが凝っている。試しに検索ワードを入れて検索してみると、何やらアニメーション付きで結果が華麗に表示される。

それにしても、使い方の解説やヘルプだとか、どういう仕組みで作られているのか? といった説明が今のところ一切どこにも書かれていないので、使い方については使う側が想像するしかない、という不思議なサイトだ。直感的に使ってください、ということだと思うけど、データベースの収録範囲だとか、運用責任者や連絡先等も何も表示されていないというのもどうかと思うぞ。

それはともかく、実際に使ってみると何となく使い方はわかってくる。円の外側に表示される12の単語が「関連キーワード」というもので、円の中に表示されるのが「関連テーマ」ということらしい。この円の中に表示される「関連テーマ」をクリックすると、そのテーマで検索された新書リストが表示されるという仕組みで、この表示もかなり凝っていて、本の背表紙のイメージが本棚に並んだように見せるようになっている。円の外側の「関連キーワード」をクリックすると、そのキーワードをベースにした再検索が行われるようだ。

いろいろと遊んでみると結構楽しい。自分の読んだ本の周辺だとか、思いもかけない内容の本が出てくるので、確かに面白い。ここで見つかった本の内容をインターネット上で色々と検索することで書評を見たり、オンラインで購入したり、なんてこともできそうだ。(ここの検索結果から直接そういうサイトにリンクできるといいけど、そうもいかないだろうな。)

実際、書籍に関しては、既にアマゾン等の商用サイトに膨大なデータベースが完成されているし、他にも国会図書館を始めとした各種図書サイトも多い。しかし、何か知りたい内容だけが漠然としてて、それに関する書籍を探す際には、こうした従来型の検索では不十分だったわけで、この連想型の検索はかなり役に立ちそうだ。最近は図書館とか大きな書店では、各自がコンピュータで検索できる所も多いが、そういう場所にもこの種の検索は有用な気がする。

今回の新書マップの連想型検索は、どうやら同じ国立情報学研究所の開発したWebcat Plusをベースにしているようだ。(どこにも説明が書かれていないのだが。。) こちらは新書以外の非常に多くの書籍を対象としているので、こちらの方が実質的には有用かもしれない。仕組みや使い方についてもに説明があるし。

開発した国立情報学研究所には、この背景になる情報(冒頭の朝日新聞の記事のソースだとか)があるかと思いきや、ここでも何もみつからなかった。代わりに、GeNii NII学術コンテンツ・ポータルというページを見つけた。研究に関わる人にとっては、なかなか有用そうなデータベースやツールが公開されているようだ。(実際にいくつか試してみると、意外と使えないような気もするが。。)

*結構面白くて、役に立つ、いいものを作ってくれていると思うのだけど、使う人のことを今ひとつ考えていないというか、どうしてこう無愛想なんだろう?(見た目はとてもきれいだけどね。)

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コメント

「持続可能な発展」で検索したところ、マルクスとニーチェと量子論などが当たりました。
「持続可能」では、禅、地球外生命、結婚、戦後の日本文学などが当たりました。

なかなか示唆に富んでいる、のかも知れません(^^;;

投稿: ESD | 2004/07/02 00:49

ESDさん、ご報告ありがとうございます。

確かにちょっと不思議な対応してくれてますね。記事を読むと、人間がせっせと分類しているようですし。。

キーワードだけでなく、文章でも受け付けてくれるみたいなので、更に遊んでみたりしてます。

「私が読まなくてはいけない本は何?」→お経、私とは何か
「僕が読まなくてはいけない本は何?」→永六輔、手術

投稿: tf2 | 2004/07/02 20:46

tf2さんの説明を参考に遊んでいて、裏技?を見つけました!

円の中の黄色いテーマをクリックせずに、マウスを押し下げたままにすると、色が赤く変わって、円の真ん中に「再検索」とかかれたボタンが現れます。

これを押すと、赤いテーマの関連テーマが再検索されるようです。背表紙写真の右下の「このテーマを中心に新書マップを作る」というボタンを押して得られるマップと同じ結果です。いくつも赤くしてから再検索することもできます。

マウスをさらに長く押しているとメニューまで現れます。この「MY書棚」を使って、MY書棚に気に入ったテーマを登録できるようです。

投稿: aki | 2004/07/05 04:13

akiさん、新たな発見の報告ありがとうございます。なるほど、まだ色々と裏技が隠れているかもしれませんね。使い方の説明が無いので、見つける楽しみがありますねぇ。

まだそれ程使い込んでませんが、自分の読んだ本がそれらしいカテゴリーに出てこなかったりするし、実際に出版されている新書・選書のうちのどの程度をカバーしているのか、気になる所です。

いろんなキーワードを入れても、結局はそのキーワードに近い「既定のテーマ」が円の中に表示され、その「既定のテーマ」に人間が分類した本のリストにたどり着くだけなのですね。従って、微妙に違うキーワードを入れても、違うテーマが出てくることはあっても、個々のテーマの中のリストは変わらないのですね。 

投稿: tf2 | 2004/07/05 21:17

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