頭を冷やす帽子
なんとも暑い毎日だが、日経新聞7/21の夕刊に「頭を冷やす帽子」というコラムが載っていた。その中で、帽子の後ろに吸水パッドが取り付けられる「クールビット」という製品が紹介されている。
帽子を被る前に、水にひたして軽く絞ったパッドを取り付けておくと、気化熱で後頭部が冷やされる仕組み。首筋に冷たいお絞りをあてると、たいへん気持ちよいがあの感覚に近い。後頭部には、運動を司る神経が集中しているので、そこを冷やすと一気にしゃんとした気分になる。ということで、問い合わせは日曜発明ギャラリーとなっている。日曜発明ギャラリーのホームページはこちら。確かに、ここで「クールビット」を売っている。なんと、シリーズ化されており、充実のラインナップだ。実験データもしっかりと載っていて、これを見ると、冷却効果が数時間程度は持続するみたいだから、結構優れものと言えそうだ。そのパッドに使われているのが、カネボウが開発した「ベルオアシス」という高吸水性繊維。水を含むと元の何倍にも膨らむ繊維を使っているので保水力が高く、何度洗っても吸水性能の劣化が少ないなどの特性がある。また、ぬれているのにベタつき感がほとんどなく、繊維は柔らかな感触なので、帽子に取り付けても違和感は少ない。
素材の繊維、ベルオアシスは、カネボウの繊維紹介によると、ポリアクリル酸ナトリウム系の繊維で、いわゆる紙オムツ等の吸水性ポリマーに使われている樹脂を繊維状にしたもののようだ。この樹脂の吸水性のメカニズムについては、高吸水性ポリマーの原理等で勉強できる。それにしても可逆的に水の出し入れを何度も繰り返して使えるとは思わなかった。
さて、この商品を扱っている、日曜発明ギャラリーは、このクールビットの発明者でもある小林さんが8年位前に始めたサイト。商品化してみたい面白いアイデアを持っている人からアイデアを募集して、商品化する企業との仲介等も行っているようだ。ちょっと見てみると、商品化されたもの、募集中のもの、合わせて200件以上が並んでいる。その中でも、このクールビットは一番のヒット商品のようだが、今年のこの暑さをうまく味方につけると、結構売れそうだ。
そう言えば、6/21のブログで取り上げた「空調服」が結構話題になっているようだ。
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コメント
ベルオアシスの紹介ページの末尾の表で、急性経口毒性のところにある、"LDSO" は "LD50" の間違いですよね、カネボウさん。。
投稿: tf2 | 2004/07/22 20:12