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2004/09/02

「図解科学捜査マニュアル」

目次をパラパラとめくってみると、犯罪捜査の基礎っぽい項目がズラッと並んでおり、雑学的には知っているのも面白そう、ということで読んでみた。

王様文庫
 図解 科学捜査マニュアル
 「事件・犯罪」研究会 編 bk1amazon

TVなんかでお馴染みの、種々の犯罪捜査手法についての解説だ。科学捜査と銘打っているけど、それほど科学的に突っ込んだような専門的な内容は出てこない。血液型やDNAの鑑定がどの程度の試料からどこまで可能か?とか、死因の鑑定はどんな着眼点で行われるか、というような普通の人向けの話が沢山出てくる。

どちらかというと、現在の最新技術を駆使した最先端情報というよりは、過去の犯罪で使われた鑑定の例を交えながらの、比較的枯れた技術の紹介というか、地味な手法が並んでいる印象だ。実際の捜査現場は、意外とそんなものなのかもしれないが。

さすがに、最新の状況は安全上の理由から公表できないのだろうか? でも、Spring-8 はヒ素カレー事件や、最近も警察庁長官暗殺未遂事件でニュースに出てきたし、本書のタイトルからして、この手の話が少しぐらい載っていても良さそうなものだが。

本書で扱っているそれぞれの項目は、推理小説だとかTVドラマ、或いは実際の事件報道等で、聞いたことがあったり、何となく知っているつもりのことが多いのだけど、本書で改めて説明を読むと、結構知っていそうで知らないことが多かったことに気付く。一般人には、人が死んだ後の身体の変化なんてのを冷静に知る機会は中々ないからなあ。

ということで、この本を読んでも、これから完全犯罪をしてやろう、と考えている人にはアバウト過ぎてあまり役に立たないかもしれないが、推理小説を書こうという人には参考程度にはなりそうだ。

本書では、メインの話の他に、各ページの下部欄外にコラムが載っていて、雑学のネタとして楽しめそうなものもあった。(死後の体温の低下速度だとか、弾丸の種類別のスピードなど。まあ、死に関するネタばかりなので、あれだけど。)

本書の帯には「どこまでプロファイリングできるか!事例満載!」と書かれている。そう言えば、一時「プロファイリング」という言葉が流行したけど、何故か最近はパッタリと聞かなくなったような。

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