ハムスターによるアナフィラキシーショック
東京新聞の記事(9/27)。ハムスターにかまれ死亡例 埼玉男性
埼玉県に住む四十代の男性が今年二月、飼っていたハムスターに指をかまれた直後に意識不明となり、搬送先の病院で死亡していたことが二十七日までに分かった。傷口からハムスターの唾液(だえき)が体内に入り、急激なアレルギー反応である「アナフィラキシー」が発生、持病のぜんそくを誘発したという。ハムスターによるアナフィラキシーについては、All About Japanの記事が詳しい。動物による重篤なアナフィラキシーとしては、スズメバチに刺されるケースなどが有名どころだ。それ以外の動物によるものの中では、死に至るケースは極めて稀だとしても、ハムスターは危険性の比較的高い方なのかもしれない。ネットを検索してみても、犬や猫に噛まれてアナフィラキシーを起こすケースなんてのはみつからないから、ハムスター等げっ歯類の唾液に何か特有のアレルゲンとなりやすい物質が含まれているのだろう。ハムスターなどペットの齧歯(げっし)類にかまれたのが原因のアナフィラキシーは一九九五年以降、広島県など全国で十七人報告され、十六人は大事に至らなかったが一人は植物状態になった。かまれた直後の死亡例は初めてとみられる。
清田和也さいたま赤十字病院救命救急センター長は「常に起きるわけではないがアレルギー体質の人や、かまれる危険の高い獣医師は気を付けた方がいい」と注意を呼び掛けている。
アナフィラキシーは、タンパク質などの異物が何度も体に入ることで、その異物に対し体の免疫システムが過敏になることで起きる。食物など一般的には無害なものでも原因になることがある。
男性は四、五年前からジャンガリアンハムスターを飼い、何度もかまれていた。当日は、自宅で左手の指をかまれた後にせき込み、数十分後に倒れているのを家族が発見。病院に運ばれたときには、心肺停止状態で助からなかった。
男性の臓器や血液を調べたところ、アレルギーの際に多くみられる白血球の一種が見つかり、ハムスターのタンパク質への強い反応も確認された。
調べてみたら、アナフィラキシー対策フォーラムというのがあった。統計情報もあるが、日本で毎年 50~60人がアナフィラキシーによって死亡している。そのうちの半分程度がハチによるものらしい。意外と多いという印象だ。(少なくとも、それが直接原因での死亡者数がこれ程多い人工化学物質はないのではないか。)
もちろん、動物が原因の病気は、アナフィラキシー以外の狂犬病やオウム病だとか、或いはその他の菌が入ってのいろんな症状(げっ歯類によるペストなんて話もあるし)の方が怖そうではあるのだが。
亡くなられた方は、何度も噛まれていたということ。自分がハムスターに対するアレルギー症状を持っていることに気付かなかったのだろうか? 逆に言うと、過去に何度も噛まれて、その時はとりあえず大丈夫でも、必ずしも安全ではないということになる。
何がアレルゲンとなるかわからないから、いちいち恐れていたら何もできないけど、万一のことを考えると、自分や家族の体質のことも含めて、この手のことについての基礎知識を持っておくことは重要だろう。早期であれば症状を緩和させる薬もあるようだ。
寡聞にして知らなかったが、ジャンガリアンハムスターというのは、ハムスターの中でもとても人気が高い種類のようだ。Jangarian's Roomを始め、たくさんのサイトに様々な情報が載っているが、アナフィラキシーのことや噛まれると危険だということに触れているところは少ないみたいだ。
とっとこハム太郎はゴールデンハムスターらしいので、ジャンガリアンが人気があることとは関係ないのかな。数年前まで、ハム太郎がどこかのメーカーの「ハム」のマスコットキャラクターだと思っていたことは内緒にしておこう。。(ハム太郎のハムはなかったけど、ハム太郎のソーセージは見つかった。)
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