« 「なんでも測定団が行く」 | トップページ | 効果のないダイエット食品 »

2004/10/12

リアル人体模型「イチロー」

日経新聞夕刊の連載「医の近未来」に、「リアルタイム人体模型」という記事が載っていた(10/8)。

東京女子医科大学の臨床技能研修センターで、医学部5年の女子学生たちが真剣な面持ちで聴診器を手にしている。この施設は臨床現場に出る前の医師や看護師の技能を高めようと、9月末に新設された。

 患者に接した経験の少ない医師の卵が相手にするのは、精巧な人体模型。腕の模型を使って血管への注射の仕方を学ぶ姿はおなじみだが、近年は情報技術(IT)を駆使して心臓の音や脈拍まで忠実に再現する胴体模型が登場、実習用に普及し始めた。
(中略)
 女子医大が導入したのは科学模型大手の京都科学(京都市、片山英伸社長)が製造を手がけ、その名も「イチロー」。1995年に第一号が誕生した際、社長と協力医が一緒に命名した。ちなみに新型の静脈注射訓練用模型は「シン(新)ジョー(静)」という。

 改良を重ねた現在のイチローはポンプの働きで腹部が膨張・収縮を繰り返し、本当に呼吸しているかのように見える。心臓の冠動脈などが発する音はスピーカーで、手首などの脈拍は空気圧で再現。パソコンにつなげると、不整脈など88の症例で典型的な心電図の波形が画面に表れる。

という内容。こう書かれると、イチロー君やシンジョー君を見てみたくなる。京都科学のサイトを見ると、医学・臨床実習シミュレータの中にイチローが、注射のシミュレータの中にシンジョーがみつかった。

イチローは400万円前後とすごい高価だ。顔は全然イチローとは違うし、何で心臓病シミュレータの名前がイチローなんだろう? シンジョーは腕だけで、値段もイチローより大幅に安くて20万円程度だ。こういうのをリアルな模型と呼ぶのかどうかは疑問もあるが、何だか不思議な名付けセンスだなあ。。

それにしても、この京都科学、確かに面白い模型を沢山ラインナップしていて、カタログを見ていると結構おもしろい。プロ向けだから需要も限られるのだろうけど、確かにいろんな模型の使い道があるもんだ。

そういえば、以前、職場で救急処置(人工呼吸と心臓マッサージ)の実地訓練用に、それ用の人形というか模型を借りてきて練習したことがある。実施した人工呼吸と心臓マッサージのデータが腰のところからチャートになって出てくるので、それを見てテンポや強さを身体で覚えるというものだった。やってる時は人形相手にマウストゥマウスなんて情けないと思ったけど、確かに話で聞くだけでなく、実際に体験しておくのは、いざという時に少しは役に立つと思う。

リアル人体模型というと、何と言っても「人体の不思議展」を思い出してしまうが(2/1のブログ)、今はまた東京で展示しているようだ。(参考:AERA記事オフィシャルサイト

|

« 「なんでも測定団が行く」 | トップページ | 効果のないダイエット食品 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: リアル人体模型「イチロー」:

« 「なんでも測定団が行く」 | トップページ | 効果のないダイエット食品 »