「e-買い替えドットコム」を見てみた
EICネットニュース(11/9)の記事。家電製品のC02排出量情報提供WEB「e-買い替えドットコム」を開設
環境省は家電製品のC02排出量に関する情報を提供するホームページ「e-買い替えドットコム」を開設した。来年には京都議定書が発効することも決まり、環境税もいよいよ導入されそうな雲行きだが、できるだけ省エネ製品を使用することもかなり実効的な対策と思われる。特に、省エネ製品を使うということは、CO2の排出量が少なくなると同時に、ランニングコストが下がるわけで、環境への貢献がどうのこうのと言わなくても、初期コスト次第では実質的なメリットが出るはずだ。
家電製品購入時に省エネ型製品を選択することは、家庭でできる地球温暖化防止策として効果が高い。
「e-買い替えドットコム」は家庭の中で電力消費量の割合が大きい冷蔵庫、エアコン、テレビ、洗濯機、食器洗い乾燥機--の5品目について、製品の種類(容量、冷暖房機能、画面の大きさ)ごとにCO2排出量が少ない上位10製品程度のランキングを掲載するとともに、参考値として使用時のCO2排出量、電気代、水道代、ガス代、価格比較サイトの最安価格情報も掲載し毎日更新している。
なお、ホームページの管理・運営は全国地球温暖化防止活動推進センターが担当している。
環境省の報道発表資料を読むと、このページの運用は、環境省ではなく、財団法人日本環境協会の全国地球温暖化防止活動推進センターが行っているようだ。
早速、e-買い替えドットコムに行って、中を見てみた。それぞれの製品の価格は何と 価格.com の最新の最安値を表示している。これだと、価格と消費電力の関係は全くランダムとなっていて、高いからといって消費電力が少ないわけではない。エアコンや冷蔵庫のランキングを眺めると結構おもしろくて、それぞれ、飛びぬけて消費電力の少ない製品があったり、意外と製品間の差が大きいのに驚かされる。
それにしても、標準的な家庭のCO2排出量内訳で見ると、エアコンと冷蔵庫で3/4程度を占めていて、これを最新の省エネ機器にすると半分程度まで減らせるようだから、結構影響は大きい。(ここでの比較は、現在販売されている製品のうち、消費電力が最大のものと最小のものの比較だが。)
このサイトは新規に購入を考えている人が、候補製品の比較をするのには便利なのだが、今使っている製品が古くなったので、そろそろ買い換えようか? と思っている人の背中を押すにはインパクトが小さい。
例えば、現在使用している製品のスペックを入力して比較計算したり、環境税が導入されたらどのくらい差が出るのかを計算したり、或いは、ランニングコスト差が初期コスト差を上回る期間の算出をする等、今少しの工夫が欲しいところだ。
似たような試みとして、環のくらしの中で、「ふたりで始める『環のくらし』」というパンフレットを新婚さん向けに発行しており、電化製品や車等の選び方や使い方が紹介されているが、極めて一般的な内容だ。むしろ、All About Japan [節約・やりくり]の方が実用的かな。
やっぱり、今回のサイトの特徴は、環境省の傘下で活動しているけど、具体的な商品名を出して比較しており、しかも商用サイトとも連携しているというところだろうか。今後、新製品が出たときに、どういうタイミングでここに出てくるのだろう? 各社のカタログの数値をベースにしているようだが、電気メーカーとしては、自社製品が正しく評価されているか要チェックかもしれない。
*家電製品に限らず、何でも比較をするなら、比較三原則に一度目を通しても損はないと思われる。
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