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2005/01/25

CNTバックライト

日経新聞(1/25)の記事。日機装、カーボンナノチューブ利用の液晶用バックライト

 日機装は表示装置開発のベンチャー企業、ディスプレイテック21(津市)と、カーボンナノチューブを使った液晶ディスプレー用のバックライトを共同開発した。平面パネル全体が発光するため、蛍光灯や発光ダイオード(LED)を使う方式に比べ発光ムラが小さく、消費電力も半分程度に抑えられるという。液晶テレビ向けの潜在需要は大きいとみており、2006年度の商品化を目指す。

 試作した3インチ型ディスプレー用のバックライトは、画面サイズとほぼ同じ大きさの平面に直径20ナノ(ナノは10億分の1)メートルのカーボンナノチューブを並べる。裏側から放出した電子がナノチューブを通じて蛍光体にぶつかり、表側全面が発光する仕組み。構造も簡単になるため、32インチ型液晶パネルの場合、消費電力は従来型の半分以下の60ワットに抑えられると試算している。

というもの。2006年度に商品化ということは、もう実用化間近のレベルまで来ているのだろう。カーボンナノチューブの応用は、もうここまで進んでいるのか。。 

日機装のR&Dレポートによると、日機装は流動気相法という方法によるCNT(カーボンナノチューブ)大量製造技術を持っており、CNTのチューブ径の制御も可能ということだ。このバックライトの構造が今一わからないが、

今回、開発したCNTバックライトは、非自発光ディスプレイである液晶ディスプレイの光源として、開発したものであり、当社が生産するCNTを電子放出源に用いています。 CNTは、直径20ナノメートルクラスの多層CNTを用いました。 このCNTを当社独自の方法で分散処理・インク化し、これをガラス基板に塗布しました。 バックライト基本構造は、カソード、アノードから構成される当社独自の2極管構造(特許出願済)を採用しています。 2極管構造を採用することにより、デバイス生産工程をより簡素化し、生産コストの大幅な削減が期待できます。
とある。ディスプレイ関係技術は正に現在様々な技術がしのぎを削っている先端分野であり、なかなか素人にはついていきにくい分野だが、せめて構造図を示してくれるとありがたいのだが。FED(フィールドエミッションディスプレイ)がゲート電極を含む3極構造であるのに対して2極構造であるとのことだが、原理は単純な蛍光管なのだろうか? 

CNTは配向していなくてよいのだろうか? 塗布で配向させるのは難しそうだけどなあ。。 いろいろと知りたいことは多いのだが、残念ながら調べた範囲では情報が集まらなかった。

なお、共同開発相手のディスプレイテック21は、DisplayTECHというアメリカの会社とは関係なさそうで、三重県創造法認定企業に出てくるベンチャー企業のようだ。

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