COPDを知ってるか?
日経新聞の2/16の夕刊の「からだのお話」というコラムに、『呼吸困難招く「タバコ病」COPD』という記事が掲載されていた。
愛煙家の後輩記者に「COPDを知ってるか」と聞いたら、「なんですか、それ」と返ってきた。COPD(慢性閉そく性肺疾患)とは別名タバコ病。あまり知られていないが、世界保健機構の統計では、現在の世界の死亡原因の4位にランクされる怖い病気だ。「患者の約9割は喫煙者。症状が進むと、呼吸困難に苦しみ、体を動かすこともつらくなる」と、昭和大学付属豊州病院の田中一正助教授は説明する。というものだが、2年前までヘビースモーカーだった割には、COPDなんて聞いたことがなかったぞ。COPDは、Chronic Obstructive Pulmonary Disease の略だ。調べてみると、Sankei Web にグラフ付きの喫煙で年間483万人死亡 米研究グループが調査があった。喫煙が原因の死亡の内訳を見ると、心臓血管系の病気がトップで、次が肺がんとCOPDのようだ。ほこりや大気汚染も原因にはなるが、喫煙の年数と量が多いほど発病する可能性が高い。以前は慢性気管支炎や肺気腫とも診断されていた。有害物質を長年吸い込んできたことが原因で、空気の通り道である気管支が炎症を起こし、肺の細胞が破壊され、呼吸機能が低下していく。
アレルギー反応などで気管支が狭くなるぜんそくと症状が似ている。ぜんそくよりやっかいなのは、COPDは重症になると呼吸が苦しい状態が持続し、回復させる有効な治療法がないことだ。
国内の患者数は20万人程度とされていたが、これは実際に治療を受けている人数。COPD疫学調査会が40歳以上の約2700人を対象にした調査では、なんと12人に1人がCOPDと判定された。多くが病気に気がついていなかった。このデータから推計すれば、患者数は500万人を超えることになる。 (後略)
COPD情報ネットには、関連情報が多く掲載されているのだが、COPDの患者数によると、アメリカではCOPDによる死亡率が相対的に増大しているようだ。日本でもCOPDによる死亡者が増えているようだ。
うーむ。何となく怪しげな論理を感じるのは気のせいだろうか? 途上国では先進国よりもCOPDが多いのは、他の有害物質の影響や途上国の喫煙率が高いためかもしれないが、そうだとすると先進国で今でも増え続けているのが何だかスッキリしないぞ。。 COPDに罹っていても、他の死因で死亡する人もいそうな気がするし、そもそもCOPDの人がCOPDと診断される率をどう考慮しているのだろう?
このページにはタバコの消費量とCOPDによる死亡数との関係も載っているのだが、タバコの消費量の増加から10年遅れて肺がんによる死亡が増えて、それからさらに10年遅れてCOPDによる死亡が増加する、と書かれている。確かに、発病までの時間経過はそんなものかもしれないが、それにしても、20年前頃に喫煙率や受動喫煙やらの状況がどんどん悪化していたようには思えないのだけど。。
むしろ、高齢になるほどCOPDになる率が劇的に高まるようだし、この病気に罹ると今のところは有効な治療法がないようだから、この数十年の間に他の病気での死亡率が医療の進歩で減少した結果、長生きするようになったために、COPDが相対的に増えているだけのようにも見える。でも、本当に高齢者の有病率がこんなに高い(60歳代で12%、70歳以上で17%)と、身近にも沢山該当者がいそうなものだが、その割に知られていない病気だな。。
日本医師会の健康の森には、喫煙指数という目安が載っている。これってタバコをやめても数値は減らないのかなあ? COPDチェックをしてみたが、自覚症状は全くないのだが、過去の喫煙の影響で「COPDにかかる可能性があります」と判定されてしまった。
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