シックカー
MSN-Mainichi INTERACTIVE(2/15)の記事。自工会:「シック・カー」ストップへ統一基準 揮発性有機化合物、車内の濃度低減へ
◇07年度新車からシックハウス、シックスクールに続いて、ついにシックカーという用語が出てきたのか。。 それにしても、「化学物質過敏症」と「シックハウス症候群」をイコールとしたような冒頭の表現は如何なものか? このブログでは関連した内容として日本自動車工業会は14日、頭痛やめまいが起きる化学物質過敏症「シックハウス症候群」の一因とされるホルムアルデヒドやトルエンなどの揮発性有機化合物(VOC)について、自動車内の濃度を低減する取り組みを始めると発表した。VOCの車内濃度などに一定の基準を設け、07年度から国内で生産、販売する新型乗用車に適用。08年度以降はトラックなど商用車にも取り組みを広げる。自動車業界が一体となってVOC低減に取り組む「シック・カー」対策は世界初という。
VOCは、新築や改装直後の住宅、ビルなどで鼻やのどに刺激を感じる体調不良を引き起こすシックハウス症候群の原因物質。厚生労働省が13物質について室内濃度の指針を定めて、低減活動を進めている。
自動車でもシートやダッシュボード、内張りなどに使用される接着剤などが原因で「不快に感じた」というユーザーの声が自工会に寄せられている。このため、自工会は接着剤や塗料に含まれる溶剤の水性化などを推進して、車内のVOC濃度が厚労省の指針を下回る濃度になるよう業界全体で目指すことにした。
具体的には、「車室内VOC試験方法」を策定。ドア、窓を密閉した車内でホルムアルデヒドの濃度を測定するほか、トルエンはエアコンを作動させた状態での濃度を測定するなど統一の指針を設けた。トラックについては、商用車用の基準を今年度中にまとめて08年度以降からの適用を目指す。
日産自動車はすでに、昨年発売したミニバン「ラフェスタ」で、VOCが発生しにくい吸音材を活用するなど独自の対応に乗り出しているが、「自工会の指針に基づき、車内のVOC低減をほかの車種にも広げていきたい」と話している。また、マツダも車内での「シックハウス症候群」が指摘されたことを受けて、99年から一部車種にホルムアルデヒド除去装置付きフィルターをオプションで販売している。
2004/02/15 「化学物質過敏症」最新情報
2004/02/28 室内空気質健康影響研究会
2004/10/21 「シックハウス」
という記事を書いているが、両者は区別するべきだと考えている。
同じニュースを扱っているFujiSankei Business iの記事にもシックカーという言葉が出てくるので、これは自動車工業会がそういう用語を使っているのかと思いきや、自動車工業会のニュースリリースにはシックカーという用語は出てこない。しかし、調べてみるとここのようにシックカーという用語は以前から使われているようだ。
シックハウス、シックスクール、シックカー、の他にどんなのがあるかと思って探すと、シックビルディング、シックオフィスなんてのが見つかる。さらには、シックホスピタルなんてのもあるが、シックハウスのことを知らないと何だかわからない単語だな。。
「シックハウス」(中井里史著)によると、シックハウス症候群は和製英語だが、1970年代に欧米でシックビルディング症候群(Sick Building Syndrome, SBS)が問題になったことが語源となっているそうだ。 ためしに Google で "sick car syndrome" を検索してみると、数は少ないが欧米のサイトもヒットするので、一応通じるようだ。さすがに "sick hospital syndrome" で検索してみると、こちらは相当違うニュアンスで使われているようだ。。
今後、他に出て来そうな用語を予想すると、シックトレイン、シックバス、シックエアプレーンなんてのが思い浮かぶが、シックトレインや、シックバス、あるいはシックシティなんて具合に、既に違う意味で使われてるようだ。。
ちなみに、世の中には新車の香りを好ましいと思う人もいるようで、新車の香り芳香剤なんてのもあるし、セルシオの香りなどのように車種限定の芳香剤もあるようだ。
もちろん、ここに書かれているように、個々の成分は決して身体に良いわけでもなし、気になる人は換気を十分にするのが一番だろう。最近だと光触媒による脱臭を唄った商品も多いようだ。(光触媒といいながら怪しいものもありそうだけど、ここのように効果がこれで十分かどうかはともかくも、一応脱臭されることが実証されているものもある。)
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