「スリープスマート」で快適な目覚め
exiciteニュース(4/14)経由のロイターニュース。最も眠りが浅いときに鳴る目覚まし時計
[ロンドン 13日 ロイター] 睡眠不足でフラフラしている米ロードアイランド州のブラウン大学の学生が、眠っている人間をその睡眠サイクルの最も浅いフェーズでやさしく起こしてくれる新型目覚まし時計を発明した。ということで、NewScientist.comにニュースが載っている。不機嫌で疲れて起床する代わりに、この目覚ましは、最も元気に活力に満ちた状態で起きられる時にアラームが鳴るのだ。
13日付の科学誌「ニューサイエンティスト」によると、「スリープスマート」と呼ばれるこの目覚ましは、睡眠サイクルを測定し、目覚める前の最も睡眠が浅いフェーズまで待ってくれるという。
(中略)
目覚ましはマイクロプロセッサと電極のついたヘッドバンドで、睡眠サイクルの各フェーズにおける各種の脳波を測定。脳は情報はワイヤレスで時計に送信される。同誌によると「目覚めたい時間をセットすると、その前の最も眠りの浅い時にアラームが鳴る」そうだ。
As you sleep you pass through a sequence of sleep states - light sleep, deep sleep and REM sleep - that repeats approximately every 90 minutes. The point in that cycle at which you wake can affect how you feel later, and may even have a greater impact than how long or little you have slept. Being roused during a light phase means you are more likely to wake up perky.とあり、約90分間隔で繰り返している睡眠サイクル(ここでは深い睡眠、浅い睡眠、レム睡眠の3つに分類している)の中で、最も気持ちよく目覚められるタイミングで目覚ましを鳴らすということらしい。
で、この装置はその最適なタイミングを知るために、脳波測定ヘッドバンドを付けて眠ることになるらしい。この学生が作った会社、Axon Sleep Research Laboratoriesを見てみると、SleepSmartの絵が載っている。これだと、どれが電極かよくわからないが、ともかくこのヘッドバンドを付けて眠らなくてはいけないようだ。快適に目覚められる代わりに、中々寝付けなかったり、深い眠りに入れないというオチが待っていそうな予感。。
ちなみに、以前紹介した「時間の分子生物学」では睡眠サイクルは、レム睡眠とノンレム睡眠の二つに分類され、さらにノンレム睡眠は眠りの深さによって4つに分けられるとしている。(p.133~137) 脳波パターンの絵も載っているが、確かに浅い眠りの脳波は特徴的なので識別は比較的容易だろうと思う。むしろ問題は、指定した起床時間に対して、どのタイミングで起こすべきかを判断するロジックだろう。この商品の紹介には、
an intelligent alarm clock that monitors your sleep cycles as you sleep, waking you at the ideal moment from the optimal stage of sleep. This optimal moment might be several minutes prior to your set alarm time.と、設定した時間の数分前に起こされるかのように書いてあるけど、90分の睡眠サイクルの中でベストタイミングで起こすとなると、最悪90分近く早く起こされる可能性もあるのではなかろうか? さすがに目標時間より1時間以上も早く起こされたら、いかに寝覚めが良くても、また寝てしまいそうだな。。 あるいは、人によっては脳波のパターンがうまく検出できずに、目覚ましが鳴らないという可能性はないのだろうか?
*そういえば、「かくれんぼう」タイプ目覚まし時計なんてものも紹介されていたが、JR東日本のおこし太郎も人気らしいし、目覚まし時計に関しては世界各国で様々な工夫がされており、それだけニーズの大きい分野ということのようだ。
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