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2005/06/06

ICチップ付きパスポート

YOMIURI ON-LINE(6/3)の記事。IC旅券導入、手数料減額で具体案まとまる

 集積回路(IC)チップ付き新型旅券(パスポート)を来年3月から導入するための改正旅券法が3日の参院本会議で成立したことを受け、政府は、短期間にIC旅券に切り替える際に発行手数料の「二重払い」が生じないための減額措置の具体案をまとめた。

 IC付き旅券発行手数料は、10年有効で1万6000円、5年有効で1万1000円(都道府県手数料を含む)となる予定。政府は政令で、10年有効の現行旅券から10年有効のIC旅券に切り替える場合、9000円の減額、5年有効の現行旅券から5年有効のIC旅券に切り替える場合、4000円の減額措置を行う方針。

 減額措置は、10月26日からIC旅券が発行される来年3月までに、旅券を取得・更新し、その後1年以内にIC旅券に切り替える人が対象となる。

 テロ対策が進む米国は、10月26日以降に発行された旅券がIC付きでない場合、短期滞在者にもこれまで不要だったビザ取得を義務づける方針だ。このため、同日からIC旅券が発行される来年3月までに現行の旅券を取得した人が、3月以降にビザ無しで米国を旅行するためにIC旅券に切り替える場合、「発行手数料の二重払いになる」との批判が与野党から出ていた。

あまり話題になっていないようだが、僕自身のパスポートの有効期限が来年6月までと、結構微妙なタイミングなので調べてみることにした。そもそも、アメリカがICチップ付きのパスポートを要求している背景はもちろんテロ対策で、当然、アメリカ国民向けにアメリカ政府が発行するパスポートのICチップ化も検討されている。

ところが、本家アメリカでも導入に向けてまだ議論が続いているようだ。例えば、迷えるRFIDパスポート構想(ITmedia)によると、セキュリティの要求から書き込まれるデータが暗号化されず、数メートル離れていても読み取れるものとなりそうで、このようなプライバシー上の問題があるにも関わらず、ICチップ化によるセキュリティの向上は限定的であるとも指摘されている。このように紆余曲折が予想される状況の上、予定通りに進んでも新規発行パスポートがICチップ化されるのは2006年になりそうな話となっているではないか。。

さて日本の状況に戻ると、MSN-Mainichi INTERACTIVEによると、

 IC旅券は国籍や氏名、生年月日といった身分情報のほか、顔画像や指紋、瞳の虹彩などの生体情報を記録したICを内蔵するもの。日本は生体情報のうち顔画像のみを記録する。05年度中の導入を目指してきたが、在外公館を含む一斉の発給体制を整備するため、発給開始は来年3月までずれ込んだ。
とあり、2005/10/26~2006/3までにパスポートを発行してもらった場合には、アメリカに入国するにはビザが必要となることになる。NIKKEI NETでは、
 このため付帯決議は、(1)米国に導入期限の延長を要求する(2)米国が応じなかった場合、旅券切り替えの際の手数料減額措置を政令で定める――とした。
ということで、準備が整うまで猶予してくれるようにお願いするようなのだが、アメリカはどの程度柔軟に対応してくれるのだろう? 

先日アメリカで飛行機を乗り継ぐ際の身体検査および荷物検査は、日本では考えられない程に念入りなものであったが、おまけに入国と出国の際に指紋と顔写真を撮られるのも、何だか気分の良いものではなかった。今回のICチップ化を見ると、アメリカの対応がエスカレートし続けていて、どこまでいったら安心できるのやら?という気がする。

ところで、アメリカへの入国時には出国時まで有効なパスポートがあればOKなので、アメリカに行くことだけを考えるとパスポートの切り替えタイミングは比較的考えやすい。しかし、入国時にパスポートの残り期間として6か月以上を要求する国もあるので(参考:ビザの必要国・不要国とパスポート必要残存有効期間)、これらの国のことも考えると判断はなかなか難しい。

本件に関する外務省のQ&Aがとても親切で参考になるが、アメリカが期限を延長する可能性もあるということで、なかなか微妙な表現だ。。 僕の場合、ICチップ付きでないパスポートがこの先も期間満了まで有効であると約束されているならば、アメリカ以外の国のことも考えて、有効期限を多少残して10/26以前に更新するのが得策のようだが、数年先には全面的にICチップ化が要求される可能性もあるような気がするし。。

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コメント

アメリカ政府は結局、さらに1年間開始時期を遅らせることを決めたようだ。http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20050616k0000e030050000c.html">MSN-Mainichi INTERACTIVEによると、

米国土安全保障省は15日、日本や欧州などビザ(査証)免除対象国27カ国に求めていた、生体識別(バイオメトリクス)情報を組み込んだ新型旅券の導入に関し、期限を来年10月まで1年間延期すると発表した。新型旅券の導入要請はテロ対策の一環だったが、関係国から「間に合わない」との声が相次ぎ、早期導入を求める米議会などと調整していた。
とある。なお、今年10/26以降は顔写真が直接印刷されたパスポートであることが要求されるようだが、既に日本のパスポートはこの要求を満たしている。

ということで、日本が予定通り来年3月からICチップ付きのパスポートを発行するのであれば、ギリギリそこまで待つケースも考えられるが、あまり気にせずに普通に更新しておいても大丈夫そうだな。。

投稿: tf2 | 2005/06/16 21:32

政府広報オンラインにhttp://www.gov-online.go.jp/pickup/2006_01/pickup_d.html">新型パスポート「IC旅券」 2006年3月20日、スタート!という記事が掲載された。

3/20申請分から ICチップ付きパスポートとなるようだ。ここに載っている写真によると、このパスポートには、ICチップを埋め込んだプラスチック製のカードがとじ込まれているようだ。

早速3月末か4月早々にも申請に行って来ようかな。

投稿: tf2 | 2006/01/17 21:14

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