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2005/06/22

食事バランスガイド

YOMIURI ON-LINE(6/21)の記事。「主食」「副菜」など食事の目安、簡単に確認

 1日に必要な食事の摂取量とメニューが一目でわかる「食事バランスガイド」を農水、厚生労働の両省が作成し、21日公表した。

 栄養の知識がなくても、大まかな食事の目安が料理の絵で把握できる。両省は、レストランやコンビニなどに表示の協力を求め、普及を図る。

 逆三角形のコマのような図柄には、1日の摂取量として望ましいメニューの例が「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つのグループに分けて描かれている。

 料理の単位は、「1つ」や英語の「サービング(SV)」という言葉で統一。例えば、主食は1日に「5~7つ(5~7SV)」とることが必要とし、「1つ分」は「ごはん小盛り1杯」、「2つ分」は「うどん1杯」などとイラスト付きで説明している。

 料理のメニューが変わっても、グループごとに決められた量を守って食べると、日本人の大人に必要な2200キロ・カロリー前後のエネルギーを摂取でき、栄養バランスも保たれるという。

 肥満傾向のある男性や、外食に偏りがちな若者などがイラストを見てすぐ実行できるよう、わかりやすさを優先した。

 バランスの良い食事例は、カロリーや栄養素の組み合わせで示されることが多く、一般にはわかりづらいとの指摘がある。学識者などで作る両省の検討会が、ガイド作りを進めていた。

食事はバランスが大事というのは、よく言われることだけど、実際にどの程度実践できているか? というと自信はない。そもそも、バランス良く食べろと言われても、どの程度だとバランスが良いと言えるのかがわからない。。 正にそういう人たち向けに、わかりやすいガイドを作ってくれたようだ。

農林水産省のサイトに、フードガイド(仮称)の名称及びイラストの決定・公表についてというプレスリリースが載っている。どうやら、直前まで「フードガイド」という名前で検討していたのだが、最終的に「食事バランスガイド」という名称になったようだ。

その食事バランスガイドだが、左半分に食事の絵が描かれ、色分けされたコマのイラストがあり、右側に分類別の一日の摂取量の目安が載っている。農水省のリリースを読むと、このコマの絵には深ーい意味が込められているようだ。
  ・食事のバランスが崩れると倒れる
  ・運動を続けることでバランスが保てる
  ・菓子、嗜好品は楽しく適度に摂る必要性から、コマを回すヒモとして表現
  ・水は欠かせないものであり、象徴的な意味から中心の軸として表現
ということらしいが、パッと見てわかっただろうか? それはともかく、このガイドに則った食事を毎日続けるのは相当努力が必要そうだ。。

厚生労働省のサイトには、フードガイド検討会議事録しか掲載されていないが、こちらの添付資料を見ると、理想的な献立の具体例も載っているし、最近の日本人の食生活の状況についても比較的詳しく解説されている。また、参考資料として掲載されているイラスト中の料理データ及び食事摂取基準との比較表には、「食事バランスガイド」に描かれた各料理の栄養成分が一覧表となっている。

それにしても、この単位「つ(SV)」というのは何とかならないのかなあ? レストランでメニューに、「主食が4つ、副菜が4つ、主菜が3つです。」なんて書くのだろうか? あるいは家庭で、「今日はお昼に主菜を3つ食べたから、夜は主菜は1つにしてね」 なんて会話をするのだろうか? 確かに、数多くの栄養素を一つ一つ思い浮かべて食事のバランスを考えなくても良い、というメリットはありそうだけど、もう少し先進的な方向性は出せないものか?

たまたま今日の日経新聞の夕刊に「健康管理にICカード活用 社員食堂の食事もチェック」というコラムが載っていた。

 会社の診療所から携帯にメールが来た。「最近脂肪と糖分の取りすぎです。本日の夕食は焼き魚か刺し身定食を。ご飯はお代わりせず、ビールは1杯まで。」えー、今夜は合コンの予定なのに。

 これは架空のお話。だが、将来、こんなメールが届いたらどうする? 社員食堂などの支払いを電子マネー機能が付いたICカードの社員証で済ませる会社も出てきている。タニタとソニーコミュニケーションネットワークは、そこに健康管理の機能を組み込んだシステムを開発した。

 ソニー本社の社員食堂では希望者を募り、300人に試験導入している。それぞれが社員食堂のメニューを選んでカード決済すると、摂取カロリーや栄養素がデータベースに保存される。さらに体重、体脂肪、血圧などを定期的に測定、栄養士らがデータの変化を見ながら、適切な食事や生活習慣をアドバイスする。

というものだが、食事の内容をデータ化する方法を工夫すれば、社員食堂に限らず、外食や自宅での食事も取り込んで総合的な診断ができる可能性もある。

食事バランスガイドという取り組み自体はいいことだと思うけど、ポスターを作って掲示するだけでは、何十年も前のやり方そのままに見えなくもない。民間は既にこんな具合に独自に進んでいっているわけだし、国の取り組みも、時代に乗り遅れないように最新のIT技術を取り込むことを考えた方が良いのではなかろうか?

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