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2005/07/13

グリーン電力証書Tシャツ

asahi.comの記事(7/13)から。Tシャツ着てCO2削減 東電系企業などがプロジェクト

 Tシャツを着て二酸化炭素(CO2)削減に参加しませんか。そんな目的の「地球温暖化対策Tシャツ」を、東京電力などが出資する日本自然エネルギー(本社・東京)などのプロジェクトが13日、発売した。Tシャツ代金の一部は、CO2排出が少ないバイオマスによる自然エネルギー発電に使われる仕組みだ。

 このTシャツは1着3900円(税込み)で、バイオマス発電の設備を備えた北海道江別市と東京都大田区にある下水処理場に7月から9月にかけて、国民1人がひと夏に使う冷房用消費電力量(250キロワット時)の発電を依頼する代金が含まれる。

 処理場は発電した電力を内部で消費するため、CO2排出が多い石炭や石油火力などの電力購入を減らすことができる。結果的にはCO2排出が減ることになる。

タイトルを見たときには、東電の社員がクールビズを通り越して、Tシャツ姿で仕事をすることにしたのか、と思ったけど、Tシャツを買ってもらい、その売り上げの一部でバイオ発電の費用を負担してもらい、結果としてCO2排出を少しでも減らそうということらしい。どの程度の効果が見込めるものなのだろう? 

日本自然エネルギー(株)のサイトに、プレスリリースが掲載されている。これを見ると、このTシャツを購入すると、250kWh相当のグリーン電力証書を購入したことになり、実際に後日グリーン電力証書を受け取ることができるようだ。250kWhというのは、日本の民生部門冷房用電力消費量のトータルである年間320億kWhを国民一人当たりに換算した数値のようだ。

結果として、自分の使用した電気のうち250kWhはバイオマス由来のカーボンニュートラルな電気と考えても良いということで、これは家庭の年間平均電力使用量(2100kWh)の12%に相当するので、京都議定書対応としても、なかなかの貢献度合いとなりそうだ。(チームマイナス6%のおかげで、6%という数字が一人歩きを始めたきらいもあるのだが、昨年を基準にすると13~14%削減する必要があるはず。)

CO2free.jpというサイトで、このTシャツの購入ができる。ここのトップページには、グリーン電力証書について、

バイオマス発電は、クリーンなエネルギーですが、石炭や石油による発電よりも、コストが割高です。この割高な部分が「環境価値」です。グリーン電力証書とは、この環境価値を、第三者の認証機関が認証し、証書として発行したものです。

このTシャツでは、2005年7月から9月のあなたの250kWhの電気分、バイオマスを発電し、その環境価値をあなたに帰することをお約束するものです。

と説明されている。支払われた金額の使われ方が具体的に見えるような工夫がなされていると良いのだが。。 3,900円のTシャツの値段のうち、電力購入分が2500円だと仮定すると、1kWh当たり10円を環境価値として負担することになり、まあ、リーズナブルな値段なのかもしれない。炭素税でも導入されたら、こういうグリーン消費分を控除するなどのインセンティブも考えられるけど、今の段階では純粋なボランティアにしかならないわけだ。

まあその意味では、電力会社がやっているグリーン電力基金なんてのと余り変わらないとも言える。ちなみに、2年前から東京電力のグリーン電力基金(一口 500円/月)に参加しているのだが、先日送付されてきた事業報告書によると、平成16年度末で基金参加者は、たったの18,394人だそうだ。東京電力のカバーしている人口を思い浮かべると、全く悲しくなる数字だ。。

ところでこのTシャツ、胸に "This summer, my air is CO2 Free!" と書かれているようだが、何となくこのせりふとデザインが気に入らない。一方、日本自然エネルギーのリリースの最後に載っていたが、7/24からは「大人のグリーン電力証書Tシャツ」というのも売り出すらしいし、こちらはデザインもシンプルで品質も良さそうだけど、値段も4,900円と高い。うーむ。。チームマイナス6%の参加者としては、1枚ぐらい購入してみるかなぁ。。

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コメント

2006年版のデザインも発売されました。
今度は気に入っていただけるといいのですが・・・。

ご存知の通り、RPS制度では、2010年でも販売電力の1.35%(程度の見込み)と、政府の担保する自然エネルギーの量は、本当に少ないものとなっています。

これを増やすには、1)自分の家に太陽光パネルなどを導入する、2)風力やバイオマスなどの発電事業を立ち上げる、3)グリーン電力証書または基金、しかないのが現状だと思います。

ただし、基金のように量を担保しないものは、なかなかそのトレースが面倒だったりと、参加意欲がそそられにくく、魅力のある参加形態と、トレースの部分のお仕事を代行することが、我々の仕事だと思って、日々頑張っております。

デザインなど、ご要望があれば、是非お寄せください。

「どれだけの効果があるか」ではなく、「どれだけの効果をあげられるか」という意識で頑張っております。

投稿: Tシャツ屋 | 2006/02/16 05:36

そうそう、ご存知とは思いますが、1)、2)の方法では、発電した電気を電力会社に売った分は、RPS枠に入ってしまう可能性が高いのでした。

投稿: Tシャツ屋(補足) | 2006/02/16 05:39

2006年度版のご案内、ありがとうございます。実は、2005年版については、大人のTシャツ(黒)を購入したのですが、ちょっと小さめだったこともあり、ほとんど着ることもなく保存してあります。シリアルNo.入りだし、将来プレミアつかないですかね?

今年のデザインは、CO2をデザインしたもののようですね。昨年のものよりも良さそうですね。今年も1枚購入しようかと思います。

投稿: tf2 | 2006/02/16 18:23

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