左利き女性は乳がんのリスクが倍?
washingtonpost.com(9/26)の記事、Breast Cancer, Handedness Could Be Linkedによると、
Are left-handed women at increased risk for breast cancer? A new study suggests that might be the case.ということで、要約すると、オランダで12178人の女性を対象に調査した結果、更年期前に乳がんに罹る割合は、先天的な利き腕が左利きの人の方が右利きの人と比べて2倍であった、ということらしい。これだけを見ると、右利き・左利きと乳がんの間に関係なんかあるわけがないじゃないの、これは偶然だろう、と考えたくなるのだが、この研究者が言うところによるとCuno Uiterwaal of the University Medical Center in the Netherlands and colleagues examined the relationship between handedness and breast cancer in 12,178 healthy, middle-age women from Utrecht participating in a breast cancer screening study.
Between 1982 and 2000, the left-handed women in the study were more than twice as likely as right-handed women to develop breast cancer before going through menopause, the researchers found. The association held up even after the researchers took into account other factors, such as social and economic status, smoking habits, family history of breast cancer, and reproductive history.
"The origin of the association may lie in intrauterine exposure to steroid hormones," they wrote in a paper published online yesterday by the British Medical Journal. Women exposed to the hormonal drug diethylstilbestrol, or DES, for example, when they were in the womb were more likely to be left-handed, they noted.子宮内で女性ホルモン、例えばDES(ジエチルスチルベストロール)を多量に浴びると左利きになりやすいという傾向があるので、一方で女性ホルモンを多量に浴びると乳がんに罹りやすくなる傾向があるとすると、結果として両者に相関関係が現れる、と推定しているようだ。
Google Newsで探してみると、このニュースはWired Newsでも扱っているので、そのうち日本語訳が出てくるかもしれない。他の新聞記事も眺めてみたが、この研究結果に真っ向から反論する意見も出ているようで、真偽の程は定かではないようだ。
ところで、右利き/左利きの問題については進化論や社会学的な見地から多くの研究がなされているようだ。(参考:進化研究と社会、左右と左利きについて考える本など) 例えば右利きか左利きは子宮の中で決まるというニュースは見つかったが、女性ホルモンが影響するという話は見つからなかった。
一方、この時期に子宮内で男性ホルモン(テストステロン)を多量に浴びると、薬指が長くなるという話がEP : end-pointに載っていた。そういえば以前どこかで、手の人差し指と薬指の長さを比べて、薬指が長い人は男性的というような話を聞いたことがあったが、一応こういう根拠があったんだ。。(手のひら側から見るよりも、手の甲側から見たほうが比較しやすい。)でも、男性が薬指を長くすることに何か進化論的な意味があるんだろうか? ここの記事によると、単に男性的か女性的かというだけでなく、文系/理系の傾向や同性愛の傾向などなど、色々と関係付けて考えられているようだけど、本当かいな?
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