はやぶさがイトカワに到着
MSN-Mainichi INTERACTIVE(9/12)のニュースから。探査機「はやぶさ」:小惑星「イトカワ」に接近、11月着陸へ--JAXA
小惑星から岩石などを地球に持ち帰る世界初の試みを目指して宇宙を飛んでいる探査機「はやぶさ」が、12日にも、目標の小惑星「イトカワ」から約20キロに到達する。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機で、11月に「イトカワ」に着陸する予定だ。ジャガイモといっても、いろんな形があるが、JAXAのサイトで探してみると、こんな奴で、どうみてもジャガイモには見えない。こちらではちょっと遠い所からの画像だけど、自転している様子が見られる。「はやぶさ」は03年5月に打ち上げられた。到達後しばらく「イトカワ」と並んで飛び、エックス線計測装置や赤外線観測装置などで表面を調べる。11月に第1回の着陸をする。着陸時間は約1秒間で、探査機から地表に金属球を撃ち込み、舞い上がった岩石の破片などを採取する。さらに2回目の着陸とサンプル採取をした後、地球を目指す。予定通りなら07年6月にも地球に帰還する。
「イトカワ」を含めた小惑星の岩石は太陽系の形成当時からあまり変化していないとみられる。サンプルの分析で、太陽系の成り立ちなどを解明する貴重な手掛かりが得られると期待される。
「イトカワ」は98年にアメリカの研究チームが発見した。日本側の依頼で、日本のロケットの生みの親、故糸川英夫博士にちなんだ名前が付けられた。長径500メートルのジャガイモのような形で、太陽の周囲を約1年半の周期で回る。軌道は地球と火星の間にある。
JAXAのサイトの小惑星探査機「はやぶさ(MUSES-C)」を読むと、小惑星に自律的に接近・着陸し、サンプルを採取し、また地球にサンプルを送り返すという、このプロジェクトは日本の宇宙技術もなかなかやるもんだ、という印象がある。小惑星と地球との往復航行にはイオンエンジンを使用しているということ。イオンエンジンは、イオン化させた気体を電界で加速して放出させるもので、Wikipediaや、JAXAの説明にもあるように、電気推進エンジンとも呼ばれるようだ。マイクロ波を当ててキセノンをイオン化し、これを噴射するようだ。非常に効率が良いと書かれているが、キセノンを使用するのは原子量が131と大きいのも魅力なのだろう。それにしても、こちらによると、搭載しているキセノンはたった60kgとのことだから恐れ入る。
ところで、毎日新聞の記事には着陸時間は1秒間とあるが、着陸の方法や地表のサンプル採取の方法については、サンプル採取方法に解説が書かれている。着陸といっても、相手は大きな岩みたいなもんだし、重力は地球の10万分の1以下とのことだから、「自由落下」といっても具体的にイメージするのが難しいところがあるような。。 着陸とサンプル採取は11月に2回実施の予定とのことだが、ちょっと注目してみたい。
そもそも、なぜ小惑星をめざすのか、というと月や火星などの惑星は「変成」していて、生成当初の状態を保っていないため、とのこと。ここには「太陽系の考古学」なんて書いてある。「変成」とは何だろうか? 恐らく地球のような惑星の場合、その内部で自分自身が少しずつ変化するし、大気があるとさまざまな相互作用による変化が起こることを意味していると思われる。(参考)他にも、大きいと外部の他の天体が衝突して汚染されることもありそうだが、YOMIURI ON-LINEの記事には、
地球と火星の間の軌道を回る直径500メートルのジャガイモ形小惑星で、クレーターとみられる地形も確認されている。と書かれており、小さくても他の天体の衝突の影響はあるのかもしれない。
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