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2005/10/01

降水確率予報の精度と2005年9月の天気予報傾向

今年の2月から始めた、東京地方の過去の天気予報 は、過去の天気予報データを順調に蓄積中。

もともと天気予報の的中率に興味があったのだが、探してみると気象庁が自ら算出した予報精度検証はあるものの、その計算の根拠となる過去の天気予報データがどこにもみつからなかったのが、こんなデータ収集を始める発端であった。

データがあれば、天気予報の精度検証に興味を持ち、統計の専門知識のある人がきちんとした解析をしてくれるだろうという期待を込めながら、自分なりの解析結果も掲載しているのだが、今まで降水確率を検証するうまい方法がみつからなかった。(気象庁も降水の有無は検証しているけれど、降水確率の精度は検証していない。) 今回、その方法を思いついたので試しに解析してみた。

降水確率とは、予報対象時間帯に1mm以上の降水がある確率である。実際に、気象庁の天気予報の上手な利用でも

降水確率30%という予報が100回発表されたとすると、そのうち約30回は1mm以上の雨が降るという意味です。雨の強さや量とは直接関係がありません。
と説明されている。従って、過去の降水確率予報を数多く集計すると、降水確率 10%の予報が出された日のうち 10%が実際に降水があり、降水確率 20%の予報が出された日のうち 20%が実際に降水があり、降水確率 30%の予報が出された日のうち 30%が実際に降水があり、、、となるはずである。

ということで、実際に集計してみたのが降水確率精度検証結果一覧である。前日の降水確率予報は 6時間毎の数値で出されているので、実績との検証がかなり面倒となるためここでは空欄としている。(6時間毎の降水確率からその日を代表する降水確率を算出したいのだが、どうしたら良いか悩ましい。>参考

この中の一番下の表は、今年の2/12以降のデータを全て集計したものである。理想的には、表の右半分において、予報降水確率が10%のカラムには縦に10という数字が並び、20%のカラムには20の数字が、30%のカラムには30の数字が、、、となることが期待されるのだが、実際の数値の並び具合を見て、どうだろう? 意外といい線行っているような、まあこんなものなのか。。

ところで、9月は前半が厳しい残暑で、後半は涼しい秋と、1か月の中で季節が大きく変わったこともあってか、気温の予報精度はかなり高かった。最高気温と最低気温の相関を見ても、予報の気温と実際の気温の関係が、いつになくきれいな直線関係となっていて、8月が苦戦していたのとは雲泥の差となっている。

9/4の週間天気予報で 7日後の 9/11の天気を「晴れ」と予報していたのだが、7日先の天気を「晴れ」と予報するのは非常に珍しい。一体何を血迷ったのかわからないが、よっぽど自信があったに違いない。ところが、誠に残念ながら実際には、くもり~雨~くもり、といった天候で、降水量も 22mmもあったのだった。。

こうやってデータを多く溜めていくと、いよいよ、全く何を考えて予報を出しているのかわからなくなってくるような気がするのだった。。。

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コメント

気象庁もケチですよねw
その日、過去にどのくらいの割合で予報が
当たってたかを掲載してくれれば
使う側としても信頼度がわかるのに…
気象庁のメンツにも関ってそうですが。
的中率は上がってるっていうんなら
過去10年、いや5年の統計でも良いから載せて欲しいです。
あとあの週間天気ってのはなんでやってるんでしょうかね…
経験的にはほとんど当たらないような気がするんですが。

投稿: xtc | 2005/10/06 09:13

おっしゃるとおりだと思います。いまや情報公開は時代の要請でしょうし。

週間天気予報については、私も教えて欲しいところです。こうやって調べれば調べるほど、当たる当たらない以前に、存在意義に疑問を覚えてしまいます。

もっとも、もし今から週間予報をやめてしまうと、それはそれで不満が大きいでしょう。一般の人の気持ちとしては、当たらなくてもいいから、それらしい週間予報があれば、何となく安心できる、という程度かも知れません。

投稿: tf2 | 2005/10/06 21:13

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