リアシートのシートベルト
NIKKEI NET(11/24)のニュース。シートベルトの着用率、後部座席わずか8%
今年10月現在のシートベルト着用率は、ドライバーが92.4%(前年同期比1.7ポイント増)、助手席の同乗者が80.3%(同1.8%増)なのに、着用が義務付けられていない後部座席では8.1%(同0.6ポイント増)と依然として低い水準にあることが24日、警察庁と日本自動車連盟(JAF)の全国調査で分かった。自分の行動を振り返ってみると、運転席と助手席については、今ではほぼ100%シートベルトを着用しているけど、これは道交法で義務付けられているから、という動機が強いと思う。自分の車のリアシートに誰かを乗せる時に、シートベルトを着用させるかというと、今までのところ、こちらから働きかけることはしていないし、自分が誰かの車のリアシートに座るときにも、シートベルトは着用していない。ちなみに、今年アメリカに行った時に、何台かの車に乗せてもらったのだが、1度だけリアシートでもシートベルトを締めてくれ、と依頼された。高速道路では、ドライバーが97.7%(同0.4ポイント増)、助手席が92.1%(同0.8ポイント増)で、後部座席は9.8%(同1.7ポイント減)だった。
同庁は「運転席と助手席の着用を定着させるとともに、後部座席の着用推進に重点を置いた広報啓発活動を行う」としている。
調査は10月1日から13日までの間、全国の一般道路約780カ所、高速道路約100カ所で、延べ約50万9000人を対象に実施した。
同庁によると、昨年1年間の交通事故で、シートベルトを着用しなかった場合の致死率は、着用した場合と比べ、運転席で約37倍、助手席約11倍、後部座席が約3倍となっている。
このニュースの元になったJAFのデータは、シートベルト着用率データで見られる。ここにリンクされている調査データ(PDF版)を見ると、都道府県別の着用率データが掲載されている。この調査は、各地の交差点や料金所など実際に目視もしくは聴き取りによって行われたもの。
これによると、後部座席の着用率が高いのは、一般道では長野県の24.4%、群馬県の22.4%、山形県の17.6%などで、一方高速道路では、岩手県の31.6%、大阪府の21.1%、熊本県の20.4%などとなっている。これらは平均を大きく超えており、何らかの理由がありそうにも思うのだが、一般道と高速道路では全然傾向が異なっているし、昨年の同じ調査を見ると、これまたかなり異なる結果となっている。ということで、実は偶然のバラツキと見たほうが良さそうだ。。
ちなみに、自動車事故対策機構によると、後部座席のシートベルト着用有無による致死率の違いは6倍となっており、冒頭の記事の3倍とは随分異なるのが気にならなくもない。このグラフを見ると、後部座席というのはそもそも致死率が運転席や助手席よりも随分と低いようなので、これが後部座席のシートベルト着用を義務化しない根拠なのかもしれない。
一方、JAFの後席シートベルトという資料を読むと、後席でもシートベルトを着用することによって、事故の際に車内に激しく身体をぶつけたり、車外に放出される危険性が低下すると共に、前席の乗員(運転者など)を押しつぶす事故を防ぐ効果もあると説明されている。ここでは、衝突実験時の映像が動画で見られるのだが、これが結構な迫力。。 また、ここの事故事例なども見ると、自分が運転している時に、自分の真後に座る人にはシートベルトをしてもらおうかな、という気になってくる。
少し探してみたら、ベルギーやフランス、あるいは香港などでは後部座席のシートベルトが既に義務化されているし、他にも義務化されている国は結構ありそうだ。日本もいずれ義務化される方向と思われるけど、逆に言うと、今までの経緯から見て、義務化しない限り定着しそうもないのだが。。
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