« 2006年11月 | トップページ | 2007年1月 »

2006/12/27

253回目の献血

前回12/1以来、26日ぶりに相模大野献血ルームにて、年内最後の献血をしてきた。これで、今年も昨年に続いて年間11回の献血をすることができた。

前回同様に血小板成分献血。例の初流血除去対策は、依然として血漿成分献血には導入されていないため、血液検査の際に注射針を差し込んだまま検査結果が出るのを待たされる羽目に。何故、いまだに血小板成分献血だけなのかを看護師さんに聞いてみると、献血セットのメーカー側の準備が間に合っていないためとのこと。ドナーや現場に小さな混乱を与えてまで血小板成分献血だけ先に導入する必要があったのだろうか?

実際の献血の際に看護師さんの作業を見ていると、3つのコックを操作するのが結構大変そう。前回は導入間もないということもあって2人掛かりだったけど、今回は1人作業だったために余計そう見えたのかもしれない。聞いてみると、採血装置のメーカー毎に微妙に異なるようで、これじゃあ現場は混乱しそうだし、時にはトラブルも起こしかねない。

今どき、3つのコックの操作を人間の手に任せるようなシステムを導入するってのもちょっと驚くべきセンスのような気もする。。 まあ、新たに採血装置を作るなら、全自動にすることも可能だろうけど、古い装置を使う場合には仕方ないのかもしれないのだが。。

おみやげは250回目の献血の時と同じ「玄米たべた~い」にした。効果はよくわからないけど、ごはんがつやつやと炊き上がるし、あって困るものでもないと思うし。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006/12/25

ビタミンCを燃料とした燃料電池

nikkei BP net経由、技術&事業イノベーションフォーラムのニュース(12/25)から。ビタミンCを燃料にした安全・安心な燃料電池

 産業技術総合研究所(産総研)ユビキタスエネルギー研究部門 次世代燃料電池グループ(大阪府)は,ビタミンC(アスコルビン酸)を燃料源に用いた固体高分子形燃料電池(PEFC)の開発に成功した。

 同グループは,ユビキタス機器の電源として,人体に安全・安心な燃料を用いたダイレクト燃料電池の可能性を追求してきている。今回開発したのは,ビタミンCをカーボンの電極上で直接酸化する方式で,出力密度を16mW/㎝2迄向上させることができた。

 現在,携帯電話をはじめとする機器向け燃料電池の開発に各社が凌ぎを削っている。現在最も実用化に近いとされるダイレクトメタノール燃料電池(DMFC)は各社高出力化に向けて研究開発が盛んである。しかしこの燃料は可燃性であり,劇物であるため,人体に密着したり,埋め込むような用途には使いにくい。エタノールのような植物由来材料を源とした燃料も,海外企業を中心に研究開発が進められているが,エタノールも,生成物として発生するアセトアルデヒドも可燃性である。

 「その点で,ビタミンCやグルコースは安全・安心」と同グループ藤原直子研究員は語る。

というもので、こちらで、産総研のニュースリリースも読めるのだが、何故かこの12/8のリリースは、産総研のサイトのプレスリリースには掲載されていないため、今まで気付かなかった。。 どうなってるんだろう?

技術&事業イノベーションフォーラムの記事には、アスコルビン酸燃料の場合の出力密度やエネルギー密度などを、メタノールやエタノール燃料の燃料電池と比べた表が掲載されているので、この技術の位置付けがわかりやすい。ただし、アスコルビン酸は固体だから、実際の使用時には水溶液とする必要があるはずで、この表のエネルギー密度のところはあまり正当な比較とはなっていないようで注意が必要だ。

この電池で使われる燃料のアスコルビン酸と、発電後の反応生成物であるデヒドロアスコルビン酸の構造式は、次世代燃料電池研究グループのページのイラストに書かれている。しかし、何故アスコルビン酸なんだろう? ニュースリリースなどを読むと、燃料極に白金などの触媒が不要、燃料も生成物も人体に対して比較的害がない、クロスオーバーが起こらない、などがアスコルビン酸の利点らしいけど、何だか今一この電池の意義が見えてこないような。。 一方、アスコルビン酸はグルコースから発酵法で製造されるようだが、燃料電池向けの大量供給は可能なのだろうか? むしろ、

例えば,人工臓器やペースメーカーといった人体埋め込み型機器。低電力で非常に長期間の作動を期待する用途において,開腹バッテリー交換といった手間を不要にできる。今回開発したビタミンCの場合は外部からの補充が必要になるが,グルコースであれば体内で生成されたグルコースを機器が自律的に取り込むことも理論上は可能になる。機器が完全に臓器化する。
というグルコース燃料電池構想の方がよっぽど面白そうだ。体内のグルコースを自律的に取り込んで発電する燃料電池となると、燃料の取り込み、生成物(グルコノラクトン)の排出、発電量の制御なども考える必要があるけれど、なかなか夢のある技術じゃないだろうか?

調べてみるとやっぱりというか、このアスコルビン酸を燃料とする電池の開発に関する情報は産総研のチームのものがほとんどのようだけど、グルコースを燃料とする電池については、こちらこちら(pdf)こちら(pdf)など、以前から多くの研究が積極的に行われているようだ。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006/12/22

「タバコ有害論に異議あり!」

書店の新書コーナーに平積みになっている本書が目に付いて購入。個人的には一日40本以上をコンスタントに吸っていたヘビースモーカーだったのだが、ある日スパッとタバコを辞めてから3.5年。その後、各種のリスクを定量的に扱う本などを何冊も読んだ身としては、今さらタバコ有害論に異議あり!って言われてもなあ。。 一体どんなアクロバティックな議論をしているんだろう? という興味だったのだが、果たして? 帯には

胸を張ってタバコを吸おう!
喫煙で肺が真っ黒になる、肺ガン説、受動喫煙被害 -どれも科学的根拠なんてない!
とあり、さらに扉には
タバコ有害論の根拠となっている疫学統計は「有害である」という結論が先にありきの、悪質な操作に満ちたものだったことを徹底追求!
と中々勇ましい文句が並んでいる。

洋泉社新書 166
 タバコ有害論に異議あり!
 名取 春彦・上杉 正幸 著 bk1amazon

本書は前半が名取さんによる「つくられたタバコ有害論」、後半が上杉さんによる「タバコを“悪”とみなす「健康社会」の矛盾」という2章立て。ちなみに、名取さんは獨協医科大学に勤める医学博士、上杉さんは香川大学教育学部の教授である。

まあ、既にタバコを辞めちゃった身として読むせいもあるのかもしれないけど、本書を読み進むと何故か著者がだんだん哀れに思えてくる。端的に言えば、本書の前半のタバコ有害論に対する反論の根拠は、タバコ有害論でよく引用されるらしい平山雄さんという方の疫学研究に対する反論である。僕は、ここで展開されている議論そのものを詳しく理解しているわけではないのだが、少なくともはっきり言えることは、平山さんの論文の欠点を指摘して、鬼の首を取ったかのように勝ち誇っても、禁煙喫煙有害論サイドにとっては痛くも痒くもないだろうということだ。今、世界中でこれだけ大きな禁煙への大きな流れが起きているのに、その根拠がたった一つの日本の論文にあると考える方がどうかしているだろう。それに、今まで世界中の多くの研究者が、この本で指摘される程度の点に誰も気付いてなかったわけがない。

一方でタバコの利点として挙げているのが、眠気が醒める、リラックスできる、発想の転換を促す、気付け作用がある、痴呆症の予防になるかもしれない、喫煙所のコミュニケーションが有益である、といった程度のものであり、子供だましレベルの典型的な言い訳のオンパレードである。タバコを吸っている時には、確かにこんな論理でも説得力がありそうな気がするのだろうが、タバコを吸わずに普通に生活している多くの人の生活や、タバコを吸い始める前の自分に対する想像力の欠如と言っていいのではなかろうか?

一方、後半の健康社会の矛盾に関する指摘は、今の世の中は行き過ぎた健康志向であり、世の中から多少とも有害の可能性のあるものを全て排除しようとすると、生きていくことが困難になってしまうという主旨で話が進む。この部分には確かに大筋で同意できるのだが、何故かその後で論理が怪しくなってしまう。

まず、感染症などのように因果関係がストレートなものと比べると、タバコの人体への有害性は複雑で、その大きさは不確実であると述べた後、だからこそ、不確実なリスクを気にして生活するのは不幸な生き方であると展開してしまうのだ。どうやらタバコの害はそれ程大きくないのに、有害か無害かの2元論で有害と判断してしまうのはおかしいと言いたいらしい。確かに、不確実なリスクを全て1か0かで判断してしまってはおかしくなるだろうけど、今や我々は不確実なリスクを定量的に比較する方法を種々手にしているのだ。もちろん、その大きさは新たなデータや知見が出ることで変動するのだろうけど、徐々に真の値に近づいていくと信じて構わないだろう。

タイトルや帯は随分と強気だし、著者もそれぞれ自信を持って自説を述べているのだろうけど、少なくとも僕は読み進むにつれて、説得力の貧弱さや論理の綻びが目に付いて、やっぱりタバコ有害論への反論はこの程度のものなんだ、と妙に納得した次第。まあ、週刊誌なんかの短い文章ならともかくも、本書程度の分量を反論で埋めようとすると、長くなればなるほど粗が目立つということかもしれない。

むしろ、一見タバコを擁護するふりをしているけど、この本は実はタバコ有害論側からの手の込んだ切り崩し工作なのではないか?と疑いたくなったくらいだ。。 少なくとも、僕はタバコをやめなきゃ良かったとは全然思わなかったし、もしも今もタバコを吸っていたとしても、こんなにみっともない屁理屈を言う人と一緒はごめんだと思ったことだろう。

ちなみに、疫学をベースとしたタバコ有害論については、まずは川端裕人さんのブログ「リヴァイアサン、日々のわざ」の喫煙、疫学関係のエントリに目を通すのがお勧めだと思う。本書の著者もここでの議論を読んでから出直して欲しいところだ。

| | コメント (0) | トラックバック (8)

2006/12/19

省エネ蛍光灯、その名は省ライン

日本経済新聞12/19の神奈川・首都圏面の「プリンス電機 省エネ蛍光灯増産」という記事から。

 特殊照明製造のプリンス電機(横浜市、寺嶋之朗社長)は管径を細くして消費電力を従来比五割抑えたスリム蛍光灯を増産する。(中略)

 増産するのは直径15.5ミリの「省ライン」。従来品(同32.5ミリ)に比べ重さが半分以下で、ガラス使用量も約六割少ない。消費電力は最大で47%減らすことが可能だ。(中略)

 スリム品は2-3年前まで全販売量の数%にすぎなかったが、省エネ対応を進める企業や工場からの引き合いが年々増加。CO2などの温暖化ガス削減を促す改正省エネ法が四月に施行されたことも追い風となり、今年度の割合は「五割に達する見込み」(企画業務部}という。(中略)

 スリム蛍光灯はこれまで業務用が主だったが、今後は一般照明分野にも販路を広げて収益拡大につなげる考えだ。

というもの。省エネ蛍光灯のことも、プリンス電機の名前も、初めて目にしたのだが、そういえば最近、ビル内の照明などで、細い蛍光灯ランプを見たことがあるような。。 もっともその時は、デザインを重視して、わざわざ特殊な細い蛍光灯を使ったのだろうと思ったのだが。。 プリンス電機のサイトで探してみると、この省ラインという蛍光灯が見つかったが、よくわからない。プレスリリースを見てみると、こんな記事が見つかった。
 新スリム形蛍光ランプ「省ライン」FHN・Rシリーズは、2004年3月に発売し 平成16年度 地球温暖化防止活動環境大臣賞 と平成16年度 省エネ大賞 をダブル受賞した天井照明用の 新スリム形蛍光ランプ「省ライン」FHNシリーズ と同等の性能を持つ姉妹品蛍光ランプです。

 新スリム形蛍光ランプ「省ライン」FHN・Rシリーズは、従来品の管径32.5mm 40W形蛍光ランプ〔 FL ( FLR ) 40S・W 〕に相当する管長で、管径は15.5mmと従来品の1/2以下で質量が少なく、他の省エネ製品と比べ特に省資源・省ゴミに優れています。また、専用電子安定器との組合せで、省エネでチラツキの少ない明るいランプ効率 110 lm/Wで、従来40W形蛍光ランプによる照明と比べ、47%省エネを実現しています。定格寿命は12,000時間で、光束維持率も定格寿命時に88%を維持しています。

ということで、従来の管径32.5mmの蛍光灯を置き換えることを想定した製品で、省資源・省エネルギー効果を持つランプとのこと。ただし、従来の照明器具をそのまま使うことはできず、少なくとも安定器を専用のものに変える必要はあるようだ。ここの説明にあるように、従来の40Wタイプと比べると、明るさが6%アップして消費電力を30%削減するタイプと明るさは22%暗くなるものの消費電力を47%削減するタイプがあるようだ。

この管径15.5mmのスリム蛍光管はT5型という規格のようで以前から存在する形式のようだ。では、T5型の蛍光灯は省エネルギーなのかというと、必ずしもそうではなさそうだ。Akaricenterの資料によると、ここのT5型管は消費電力当たりの明るさが 75~85lm/Wであるのに対して、プリンス電機の省ラインは100~110lm/Wである。ちなみに通常の管径32.5mmの蛍光灯(40型)の効率はここの表で見ると、65~85lm/w程度だ。

ということで、特に管径が細いから効率が良いというものでもなさそうだが、だとすると、このプリンス電機の省ラインはどうやって高効率を達成したのだろう? ちょっと特許を検索してみると、特開2005-019024が関係してそうなのだけど、特に高効率を達成するための技術的な側面については言及されていないようだ。

ちなみに、Wikipediaによると、昔の蛍光灯は今のものよりも一回り太い38mmだったとのこと(何故かあまり記憶にない)だが、将来は家庭用でもこの省エネ型のスリムタイプに置き換わっていく可能性はありそうだ。もっとも、従来の照明器具がそのまま使えないってのはかなりハードルが高そうだが。。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/12/13

二酸化炭素は地球大気を薄くする?

日本ではニュースになっていないけど、欧米では話題になっているみたいなReutersの記事(12/11)から。Global warming prolongs life of space debris

Human increases in carbon dioxide emissions are thinning the Earth's outer atmosphere, making it easier to keep the space station aloft but prolonging the life of dangerous space debris, scientists said on Monday.

"It's a bit of a two-edge sword," said Stanley Solomon, a scientist at the National Center for Atmospheric Research in Boulder, Colorado. "In the future, it will be a little bit easier to keep the space station, for instance, in orbit. It will need a little bit less fuel."

"On the other hand, it will give space junk a much longer lifetime," he told the fall meeting of the American Geophysical Union in San Francisco.

大気中の二酸化炭素濃度が地球温暖化の原因だと騒がれているけれど、実は二酸化炭素は宇宙ステーションにも影響が出るという話のようだ。そんな話は全然聞いたことがなかったけれど、記事によると、二酸化炭素濃度の増加は地球の大気層を薄くする効果があり、これにより宇宙ステーションが飛んでいる辺りの空気密度が低下するようだ。結果として宇宙ステーションが高度を維持するのが容易になる一方で、宇宙のごみ(デブリ)の寿命も長くなるので危険性も増すってことらしい。ところで、英語でも諸刃の剣のことは "two-edge sword" って言うんだね。。
Solomon is the co-author of a study presented on Monday that found man's burning of fossil fuels and increase of carbon dioxide emissions will make the Earth's outer atmosphere above 62 miles (100 kms) 3 percent less dense by 2017. The study found a decrease of about 5 percent between 1970 and 2000.

Although scientists say that carbon dioxide contributes to global warming closer to Earth's surface, in the thinner outer atmosphere where space craft orbit, a cooling effect takes place. Solar activity also impacts the outer atmosphere.

1970年から2000年までの30年間で高度100km以上の大気層が約5%減っており、2017年までにさらに 3%程度薄くなると見積もられるとのこと。二酸化炭素濃度の上昇と大気層が薄くなる現象の関係がよくわからないけど、二酸化炭素は地表付近では温暖化に寄与する一方で、上層では冷却効果が起こると書いてある。

The National Center for Atmospheric Research のリリースはClimate Change Affecting Earth's Outermost Atmosphereのようだ。これによると、密度の低下が見出されたのは地上60~400マイルの熱圏。ここの温度が低下し、密度が低下していることは従来から衛星軌道の追跡などによってわかっていたことらしい。CO2濃度の増加が熱圏を冷却するメカニズムについては

This paradox occurs because the atmosphere thins with height. Near the Earth's surface, carbon dioxide absorbs radiation escaping Earth, but before the gas molecules can radiate the energy to space, frequent collisions with other molecules in the dense lower atmosphere force the carbon dioxide to release energy as heat, thus warming the air. In the much thinner thermosphere, a carbon dioxide molecule absorbs energy when it collides with an oxygen molecule, but there is ample time for it to radiate energy to space before another collision occurs. The result is a cooling effect. As it cools, the thermosphere settles, so that the density at a given height is reduced.
どうやら、熱圏では分子の密度が地表と比べて著しく小さいため、エネルギーを吸収したCO2分子が他の分子と衝突する際に熱を放出することで大気を加熱するよりも、宇宙空間に放射熱として放出する方が多くなってしまい、地表付近とは逆に冷却サイドになってしまうということらしい。この辺については、このページの動画でアニメーション入りのSolomon氏の解説が見られる。調べてみると、この効果は超高層大気の冷却 ("greenhouse cooling")として知られているようだ。

これに加えて太陽活動周期の影響も大きく、この時期は太陽活動が弱いためにより冷却効果が強調されるとのこと。今後、太陽活動周期の影響と大気中の二酸化炭素濃度の影響を加味した熱圏大気密度の予測をすることで、より精密な軌道予測や燃料需要予測が可能となり、これがロケット打ち上げの経済性に与えるインパクトも大きいらしい。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006/12/12

血液型別ヨーグルトって何だ?

NIKKEI NETで見つけた日経トレンディのヒット予測 07年の注目商品(4)血液型別ヨーグルトという記事から。

 なかでも市場に大きなインパクトを与えそうなのが、「血液型別ヨーグルト」だ。ある大学と某大手メーカーが研究を進めているようだ。すでに関連特許を共同で取得しており、ボランティアを募っての効果検証、安全性試験などの応用研究も進んでいるもよう。早ければ07年秋には市場に投入されるだろう。

 血液型別ヨーグルトが優れるのは、乳酸菌が従来品より腸にとどまりやすいと期待される点。多くの乳酸菌は腸への付着性が弱く、すぐに体外排出されるといわれるが、腸内に乳酸菌がとどまれば、持続的に整腸作用などの健康機能が期待できる。

 乳酸菌が腸にとどまるには、乳酸菌の表面にある糖たんぱく質を認識するレクチンが、腸管上皮細胞から分泌されるムチンという糖と結合することが必要。ムチンはABO式の血液型によって特性が異なるという。

 研究ではこれを生かし、A型の特性を持つムチンには強くくっつくが、B型やO型のムチンにはくっつきにくいなどの性質がある乳酸菌を特定。血液型別に付着性が強い乳酸菌を複数選び出し、A型乳酸菌などと命名している。これをヨーグルトに応用すれば、血液型別ヨーグルトを作ることもできるはずだ。

血液型別ヨーグルトって、もしかして血液型占いとか血液型性格判断のような怪しげなものかと思いきや、どうやらまともな科学的根拠のある製品らしい。記事には乳酸菌が腸の表面のムチンと結合する様子がイラストで解説されているが、要するにA型、B型などのヒトの血液型別に腸に留まりやすい特定の乳酸菌が見つかったということらしい。

ある大学と某大手メーカーなんてもったいぶっているけど、特許を取得しているのならすぐに見つかるだろうと思って探してみると、「乳酸菌」and「血液型」でヒットしたのは、ただ1件、特開2004-101249「プロバイオティクス乳酸菌のスクリーニング方法」だけ(少なくともこの特許はまだ登録されていないようだけど)。出願人は明治乳業株式会社と財団法人糧食研究会、発明者に東北大学の齋藤忠夫教授他のメンバーが名を連ねている。この特許明細書によると

近年、ヒト大腸ムチン(human colon mucin:HCM)を構成する糖鎖の化学構造が、ABO式血液型により異なることが報告(例えば、非特許文献1参照。)された。この科学的事実は、血液型が異なれば各人の消化管ムチンの糖鎖構造も異なり、そこに付着増殖するプロバイオティック乳酸菌の種類が異なることを強く示唆している。

本発明により、表面プラズモン共鳴スペクトルを利用したBIACOREによる、新機能をもったプロバイオティクス乳酸菌株の、新規なスクリーニング方法が提供された。本発明により得られた乳酸菌株は、ABO血液型別に腸管付着性の高い乳酸菌であり、当該乳酸菌を用いて個人レベルに対応したオーダーメードの血液型別機能性ヨーグルトをはじめ、新しいプロバイオティクス食品、あるいは消化器プロバイオティクス、例えば感染症(歯周病、虫歯、慢性胃炎、胃十二指腸潰瘍、胃癌、腸管出血性大腸炎、溶血性尿毒症症候群、脳症、食中毒、偽膜性大腸炎)、アレルギー疾患(食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息)、炎症性腸疾患(Crohn 病、潰瘍性大腸炎)などの疾患の予防又は治療用食品の提供を可能とする。

と書かれているから、新聞記事とほぼ一致する内容のようだ。探してみると、齊藤先生は、東北大のサイエンスカフェで、これに関連する講演をされているようだ。

ところで、この特許に出てくるプロバイオティクスという言葉、最近よく耳にするけど、どんな意味かと改めて調べてみるとAll Aboutにあるように、抗生物質 antibiotics に対する言葉と考えるとわかりやすそうだ。「プロバイオティクスとは、腸内フローラのバランスを改善することにより、宿主(人間)に有益な作用をもたらす生きた微生物」と定義されているらしい。

一方、今回の血液型別乳酸菌を理解するためのもう1つのキーワードであるムチンについては、こちらが詳しい。要するに腸の表面粘膜を保護する粘液の主成分である糖たんぱく質のこと。

いろいろ探していたら、この血液型別乳酸菌のことについての、比較的わかりやすい解説記事が見つかった。

ところで、この血液型と相性の良い乳酸菌を含むヨーグルトだが、実際に食べたときに、どの程度の効果があるものなのだろうか? 最近は乳酸菌も差別化が激しいようで、ヨーグルトの広告を見ても植物性乳酸菌だから腸で生き抜くとか、腸まで生きて届く乳酸菌とかそれぞれいろいろな宣伝をしているけど、この血液型別乳酸菌もちゃんと腸まで生きて届いてくれるのかな? これらの乳酸菌同士をきちんと比較したデータがあると面白そうだけど、食生活の影響も大きそうだし、個人差が大きすぎてよくわからないという結論が待っているのかもしれない。。

それにしても、こういう商品が大々的に宣伝されると、これに便乗してというか、勝手に連想して、血液型別○○ってのがまたまた流行するんではないかという嫌な予感もしないではないのだが。。 それ以前に、結果として店のレジで自分の血液型を告白しちゃう状況になってしまうのも何だかなあ。。

| | コメント (0) | トラックバック (5)

2006/12/09

ココログ35か月

ココログを始めて2年と11か月が経過。1か月当たりのカウンターの伸びは 18000程度。先月よりは盛り返し気味のようだ。

 1か月目:900     2か月目:4500    3か月目:11700    4か月目:19000
 5か月目:32300   6か月目:43500   7か月目:54500    8か月目:72000
 9か月目:87700   10か月目:105400  11か月目:125400  12か月目:140600
13か月目:163000  14か月目:179300  15か月目:194700  16か月目:205300
17か月目:216800  18か月目:231700  19か月目:251100  20か月目:276400
21か月目:301200  22か月目:326400  23か月目:351400  24か月目:372400
25か月目:398100  26か月目:419300  27か月目:436100  28か月目:452700
29か月目:474500  30か月目:492100  31か月目:510100  32か月目:529800
33か月目:548600  34か月目:565300  35か月目:583300

この1か月のアクセス解析結果は以下の通り。

(1)リンク元
 1位 bookmark 全体の22%(前回2位)
 2位 http://www.google.co.jp 全体の20%(前回1位)
 3位 http://search.yahoo.co.jp 全体の7%(前回4位)
 4位 http://www.google.com 全体の5%(前回3位)
 5位 http://tftf-sawaki.cocolog-nifty.com 全体の3%(前回6位)

この1か月では何故かグーグルが、google.co.jp も google.com も大きく減少したようだ。 goo もずっとベスト5入りしていたのに陥落した。まあ、goo は google エンジンを採用しているから共倒れってところだろうか。その代りにブックマークと当ブログ内からの移動が増えている。ヤフーは絶対数ではやや増加傾向。ここのところしばらく安定していたのだが、何かあったのかな?

(2)検索キーワード
 1位 ベンタ(前回3位)
 2位 酸素水(前回1位)
 3位 注射針(前回2位)
 4位 ETBE(前回13位)
 5位 ハイジェン液(前回9位)
 6位 ウェイバック(前回183位)
 7位 効果(前回5位)
 8位 フラーレン(前回15位)
 9位 エアウォッシャー(前回18位)
10位 失敗学(前回4位)
11位 献血(前回7位)
12位 ハーモニックドライブ(前回17位)
13位 アメリカ(前回14位)
14位 コスモプラント(前回12位)
15位 ETBE(前回36位)

完全に加湿器シーズンに突入したことを知らせてくれるランキングだ。うちでも先週からベンタエアウォッシャーを持ち出して運転を開始した。それにしても、ここに出てくるキーワードはいずれも結構前のものばかりというのがちょっと寂しい。ここ数日はトランス脂肪酸をキーワードにして訪れてくれる人が増えているようだけど。。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006/12/08

「相対論がプラチナを触媒にする」

前回の「地球・環境・人間」に引き続いて、岩波科学ライブラリーの新刊。ちょっと意外性のあるタイトルである。帯には

燃料電池、自動車の排気ガス浄化で触媒として大活躍するプラチナ。
なぜプラチナだけに、そんな魔力が宿っているのか?
その秘密は、意外にも相対性理論が知っていた。
とある。実は一応触媒が専門領域だが、触媒と相対論というのは確かに新鮮な組合せだ。

岩波科学ライブラリー 125
 相対論がプラチナを触媒にする
 村田 好正 著 bk1amazon

100ページちょっとで、図表もそれなりに出てくるので、字数はかなり少ないのだが、「地球・環境・人間」が平易な文章であっと言う間に読み終えられたのに比べると、かなり内容の理解に苦労する。森山さんがK.Moriyama's diaryで「教科書じゃないんだから。」と実に適切な評価をしているが、一体誰を読者として想定したのかよくわからない不思議なテーストの本である。。 「はじめに」には、高校生を対象とした講演を基にして本書を書いたとあるので、多分高校生を意識した本なのだろうけど。。

本書では、周期表の10族に縦に並ぶ Ni(ニッケル)、Pd(パラジウム)、Pt(白金)を比較して、化学的性質が似ているはずの同族元素なのに、何故ニッケルと比べて白金は幅広い反応の触媒として有用なのかということを理論的に説明している。まず、この説明を理解するのに必要な基礎的な知識である、結晶学、量子論、相対論などの基礎を初心者向けに解説し、最終的にはニッケルと白金の金属表面原子の再配置やガス吸着現象の違いを相対論的効果が働いているためであると説明している。

さらさらっと読むと「ふーんそうなのか」という感じだけど、ひとつひとつの項目は実は難解な話なので、よくよく考えてみると「あれ、どうして?」というような疑問も多々出てくる。何となく中途半端なんだよね、きっと。例えば結晶面は、(100)や(110)とか(111)とかミラー指数を使って表現するのが普通だが、本書では初心者向けに配慮したとかで、それぞれ正方表面、長方表面、三角表面と呼んでいて、逆にわかりにくかったり。。 一方で、相対論や量子論の解説部分は、本書の中心となる部分のはずだが、どうみても初心者が直感的に理解できるような配慮がされているとは思えない。本当はこの部分にこそもっと多くの力を注ぎ、読者の理解を助ける工夫をすべきだろう。

結局のところ、本書のキーとなる相対論の効果とは以下のようなメカニズムである(らしい)。ドゥ・ブロイの式から求められる電子の速度は原子番号に比例し、これがニッケルの場合は光速の20%であるのに対し、白金は57%になる。これにより白金の場合には相対論の効果が無視できなくなり、最も内側の電子の結合エネルギーが増加し、結果として原子間結合が強まることになる。ニッケルに比べて白金の比重が高いことも、このことから説明できるようだ。そして、この結合力の違いが金属表面原子の安定性に影響を与え、表面原子の再配列の仕方に影響し、さらにガスの吸着しやすさや吸着の仕方に違いが出てくることによって、触媒としての働きが変わってくるというもの。

実際にガスを吸着させた際の表面原子の配置の変化の様子をダイナミックに追った実験などはなかなか面白く、特に白金表面での一酸化炭素の酸化反応の様子を光電子顕微鏡で追跡した像はイリュージョンのようで実に興味深い。この時に実際に観察される摩訶不思議な現象を、理論的にきっちりと説明できるのもとても小気味いい。

だけど、読み終えて何となくすっきりしないのは何故なのだろう? 結局、白金とニッケルの違いは説明できたかもしれないけど、パラジウムはどうなの? とか じゃあ金は何で触媒としてあまり有用ではないの?というような疑問に答えてないからかもしれない。それに、ニッケルにはニッケルにしかできない役目がちゃんとあって、水素化触媒なんかではなくてはならない元素だし、何だか白金だけが特別扱いされているみたいで、ちょっと哀しいのかも。。

ところで、本書はタイトルから本文まですべて「プラチナ」と表記しているのだが、どうして白金にしなかったのだろう? 裏表紙には「プラチナ、またの名は白金」と書いてあるけど、これってどうかねえ? 一方、最初のページには「プラチナの学術名は白金である」と書いてある。本書はどちらかというと学術的な本なのだから、やっぱり白金と書くべきだと思うけどなあ。。 それと、本書には周期律表という言葉も何度も出てくるのが気になる。以前は確かに周期律表と呼んでいたけど、今は周期表と呼ぶのが正しいらしいので、直しておいた方が良いと思うけど。。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/12/07

使い捨て体温計テンパドットは意外と優れもの?

NIKKEI NET(12/6)で見つけた新製品。スリーエムヘルスケア、使い捨て体温計・舌下用とわき用の2種

 医療用製品の製造・販売を手掛けるスリーエムヘルスケア(東京・世田谷)は5日、使い捨て体温計「3M〈テンパドット〉ディスポーサブル体温計」=写真=を同日発売したと発表した。舌下用とわき用の2種類。医療機関のほか、感染防止対策や災害時の備蓄用として自治体や交通機関などにも売る。初年度の売り上げ目標は5000万円。

 長さ91ミリメートル、幅9ミリメートルのプラスチック製体温計。温度を感じると変色するドット部分が体温を0.1度刻みで表示する。セ氏35.5―40.4度まで検温できる。衛生的で、災害時などでの感染防止にも役立つとしている。

 希望小売価格は舌下用(1箱250枚入り)が4500円、皮膚に張り付けるわき用(同80枚入り)が3600円。

というもので、今の日本の平常時ではピンと来ないものがあるものの、場所や状況によっては使い捨ての体温計が大活躍する事態も想定できないでもない。まあ、使い捨てというと、このご時世だと何だか悪者っぽく感じさせないでもないのだが。。 プレスリリースによると、使い捨て体温計は過去に日本国内でも発売されていたが現在は他にはないとのこと。このスリーエムの製品は欧米では既に使われているらしい。

3Mのサイトで情報を探すと<テンパドット>ディスポーザブル体温計というページが見つかったが、あまり詳しい情報がない。この体温計には、体温に応じて色が変化する小さな素子(ドット)が50個搭載されていて、温度測定精度は何と 0.1℃というから驚きだ。この写真で見ると、色がベージュからブルーにかなり鮮明に変化するようだ。

ちなみに、熱によって色が変化する温度指示計には、可逆性のものと非可逆性のものがあり、塗料やラベルなどいろいろな形態のものが実用化されている。例えばここここにはいろいろな製品がリストアップされている。よく見るのは液晶を使った製品でこんなものはどこかで見たことがあるだろう。

しかし、これらの製品の温度表示精度はせいぜい±1℃とか、表示温度の±1%といったレベルのようだ。一方、今回の体温計の場合、±0.1℃(約±0.3%)である。測定精度の検討結果については、Medscapeにアブストラクトが掲載されており、確かに医療現場で実用になる水準にあることが実証されているようだ。

こんなに高精度で色が変化するとは、一体どんな材料を使っているのか気になって、本家アメリカの3Mのサイトで探してみても製品カタログぐらいしか見つからなかった。そこで、特許を検索してみた結果、US6,420,184とUS2002-018512が見つかった。このうち前者は対応特許が日本に出願されており特開平8-68701で公開されている。(最近は特許電子図書館で特許明細書がPDF形式でダウンロードできるのでとても便利になった。)

この明細書を見ると、この温度計は o-クロロニトロベンゼンと o-ブロモニトロベンゼンの固溶体を基本構成としており、その組成を精密に調整することで、固体から液体へと変化する温度(融点)がちょうど人間の体温近辺となるように調整しているようだ。固体状態では不透明で液体状態では透明となることを利用し、色素などの添加物を加えて固体状態と液体状態で色を明確に識別可能としているらしい。この系の融点は0.1℃刻みにできるほど組成敏感ということなのだろうか。

固体→液体への相変化を利用するため、原理的には可逆的な変化であり、そのままでは身体から離した途端に固体に逆戻りしてしまい、体温計として使えない。そこで、この発明では過冷却現象を利用することで、体温を読み取る程度の時間は凝固点以下の温度でも液体状態を保つような工夫がなされている。

これはなかなかの優れもので、使い捨てにするにはもったいない技術ではなかろうか? というか、実際にはこういう原理なので、再利用しようと思えばできるわけで、実際保管の際に高温に触れて色が変わってしまった場合には、フリーザーで十分に冷却して温度指示をリセットすることで使用可能ということらしい。目的のひとつが感染予防なわけだから、もちろん再利用することは推奨されないのではあるが。。

それにしても、こんなに精密に温度測定が可能なものならば、体温計以外でもいろいろと使い道がありそうだが、どうなのだろう? もっとも、0.1℃単位で正確な温度を測定する必要がある用途は結構限られているし、大抵そんな場合に測定したいのは容器内部の温度だったりするんだろうけど。。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006/12/02

2006年11月の天気予報傾向

東京地方の過去の天気予報 の11月分のデータ整理を終了し、サイトのアップデートも完了。

気象庁によると11月も全国的に気温が高かったとのことだし、感覚的にも今年の11月は暖かいなあという印象がある。トレンドで見ると、前半は順調に気温が低下していったのだが、後半は一進一退であまり気温が下がらなかったというように見える。

予報の精度という点では、1か月間の気温の変化幅が大きいこともあって、回帰直線の傾きや相関については先月よりもかなり向上している。また、天候についてもメリハリのはっきりした天気だったためもあってか、比較的よく予想できていたように見える。

去年の冬は予想外の大雪で気象庁も説明に苦労していたようだが、今年もまた暖冬と予想しているようで、どうなることか注目していよう。前日予報や週間予報などの短期予報と、3か月予報などの長期予報では要求される技術としても異なる点が多いと思うのだが、受け取る側にとってはどちらも気象庁の天気予報であることに違いはない。短期予報も当たらずに長期予報が当たるものか、という風に思われることもあるだろうし、まあ大変だとは思うが、年々データも蓄積するし、コンピュータの性能だって向上するだろうし、頑張って精度を少しずつでも高めていって欲しい所だ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/12/01

252回目の献血

10月の中旬に韓国に1泊で出かけたためにしばらく間が空いたのだが、午後から中西準子さんの裁判を傍聴するついでに横浜駅西口献血ルームに寄って、252回目の献血をしてきた。10/13以来49日ぶり。

前回、従来の献血手帳から磁気献血カードに切り替わったので、今回からは受け付けが少しはスムーズに進むかと思いきや、暗証番号の入力を要請される点以外は特に違いはなかったようだ。。 というか逆に、紙を渡されて、それに住所・氏名・生年月日、身長、体重などの記入を求められたので、「せっかく磁気カード化して暗証番号で本人確認しているのに、何のためにこんな面倒なことするんですか?」と聞いてみたところ、受付の人も、「これはおかしいと思っているんですけど、上から要請されていて申し訳ありません。」みたいな答えだった。。。

今回は血小板成分献血。例の感染予防のための初流血除去対策が始まっていた。最初の検査の際、血小板献血をお願いする予定の人からは、従来通りの方法による採血は試験管1本分だけで、その場で検査して血小板献血が可能かどうかを判定するため、検査結果が出るまで針を腕に刺したままで待たされた。(もしも、血漿成分献血などをすることになったら、引き続き検査用の血液を採取することになるらしい。)

実際の献血の際には、針を刺した後、採血装置を動かす前に自圧で出てくる血液を本管(?)から分岐している小さな血液バッグに少量を採取する。次に、ピンチコックで流路を切り替えてから、装置を駆動して通常の献血を開始する。その後、血液バッグ内の血液を検査用の試験管内に採取するというわけで、ナースさんの操作は随分と煩雑になったようだ。なお、血液バッグの中には血液が多少残ってしまうのだが、これはそのまま捨てられてしまうようで、ちょっともったいない感じがする。

実は昨日神奈川県の赤十字血液センターから、12月は血液が不足気味なので献血に来てね、というお誘いの葉書が来ており、献血の際にはこの葉書を窓口に提出して欲しいと書いてあったので持って行った。血液センターの集客(?)活動の成果を示すための実績とするつもりなのだろうか、そのお礼として、いつものゼファーマの薬用デンタルファミリーセットをいただいた。

Kitty_coincaseおみやげの選択肢としては、パックご飯や保温ボトル(冷たい飲み物専用らしい)もあったが、今回はキティちゃんのマークの入った小銭入れにした。

見た目、結構しっかりした皮革製で、写真に示すようにキティちゃんのロゴとKANAGAWA B.Cという文字が刻印されている。このキティちゃんはナースキティというようで、各地の血液センターが独自のグッズを作って配布しているようだ。(調べてみると、こことか、ここここここなど、結構いろいろとバリエーションがある。。)

個人的には、何故か小銭入れを持っておらず、いつも小銭の取り扱いに困っていたのだが、こいつは開閉がマグネット式で結構使いやすそうなので、ありがたく使わせてもらおうかと思っている。しかし、おっさんがポケットからキティちゃんのついた小銭入れを出したら、レジの人に怪しい目で見られてしまいそうだな。。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年11月 | トップページ | 2007年1月 »