1ドル記念コインシリーズがスタート
SankeiWEBの記事(2/15)から。歴代大統領1ドル硬貨 第1弾は初代ワシントン
米造幣局は、今年から2016年までの10年間に、歴代大統領の肖像をあしらった1ドル硬貨を発行、15日からは初代ジョージ・ワシントンの硬貨が登場する。現職と存命者を除く歴代大統領がほぼ3カ月ごとに順次お目見えし、今年は第4代ジェームズ・マディソンまで発行される予定。ということで、アメリカで新たな記念硬貨が発行されるようだ。この1ドル記念硬貨の写真が FujiSankei Business iの記事で見られる(この写真だと金色には見えないけど)。新硬貨はマンガンと真鍮(しんちゅう)の合金製で金色。側面に発行年と「われわれは神を信ずる」という文言が、裏面には自由の女神が刻印される。第1弾のワシントンは当初3億枚発行される。
全米50の各州にちなんだ25セント硬貨が、合衆国への加盟順に発行されているのが好評なのを受け発案された。
アメリカのコインは慣れないとなかなか使うのが難しいので、たまに旅行に行くと、なんだかんだと貯まってしまう。さすがに、こういう記事は本家アメリカのWikipediaが充実しているようで、1セント、5セント、ダイム(10セント)、クォーター(25セント)、50セント、1ドルの各コインの詳しい情報(歴史やコインの組成など)が載っている。 50セントコインなんて見たことがないような気もする。
25セント記念コインシリーズは結構有名のようだけど、今回の1ドル記念コインシリーズの他に、5セントコインでも記念コインシリーズが出ているようだ。現在も順次発行されている50州記念の25セントコインシリーズは、各州の合衆国加盟順に1999年から毎年5種類ずつ発行されていて、昨年までに40種類発行されている。日本の記念コインと違って、通常の25セントコインとサイズが一緒で普通に流通しているから、注意して見ていないと記念コインであることを気付かずに使ってしまう。
今回の1ドル記念コインシリーズだが、よく見ると他のアメリカコインとは異なる特徴がある。記事には、"IN GOD WE TRUST" の文字が側面に刻印されていることが記されているが、これは宗教的な配慮というよりは、デザイン上の問題らしい。同時に、"E Pluribus Unum"の文字も側面に刻まれているようだ。一方、"LIBERTY"の文字が描かれていない点も特徴的なのだが、これは自由の女神が LIBERTY のスピリットを十分に意味しているということらしい。そして、何といっても "$1" と数字が描かれているのが珍しいのだが、これは便利だと思うし、他のコインでもやってくれないだろうか。。
大きさや材質は通常の1ドルコインと全く同じなので、25セントコインと同様に普通に流通するのだろうけど、1ドルコインは25セントとは異なり、普段あまり見ることがないから、これを全部集めるのは相当大変だろうと思われる。
せっかくなので、各コインの材質をまとめておくと
1セント 97.5% Zn, 2.5% Cu
5セント 75% Cu, 25% Ni
10セント 91.67% Cu, 8.33% Ni
25セント 91.66% Cu, 8.34% Ni
50セント 91.66% Cu, 8.34% Ni
1ドル 88.5% Cu, 6% Zn, 3.5% Mn, 2% Ni
1円硬貨 100% Al
5円硬貨 60-70% Cu, 30-40% Zn
10円硬貨 95% Cu, 3-4% Zn, 1-2% Sn
50円硬貨 75% Cu, 25% Ni
100円硬貨 75% Cu, 25% Ni
500円硬貨 72% Cu, 20% Zn, 8% Ni(以前の硬貨は 75% Cu, 25% Ni)
ということで5セント硬貨が日本の50円硬貨や100円硬貨と全く同一の材質となっているのと、10セント以上のアメリカ硬貨は意外にも銅の含有率がとても大きいことがわかる。銅合金の一般的な性質については、冶金の曙 銅と銅合金がよくまとまっている。
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